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2024 年度 実施状況報告書

血液透析用vascular access血栓症の超音波造影剤と超音波照射による血栓溶解促進

研究課題

研究課題/領域番号 24K11980
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

笠 兼太朗  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (30990551)

研究分担者 白川 崇子  東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (40218045)
大木 隆生  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50260948)
岡野 ジェイムス洋尚  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90338020)
松浦 勉  東京都立大学, 人間健康科学研究科, 客員教授 (80181692)
太田 裕貴  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70408376)
太田 智行  国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学病院, 准教授 (00534182)
嶺 喜隆  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (80907965)
王 作軍  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (10758080)
宿澤 孝太  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80647032)
福島 宗一郎  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (10647035)
大森 槙子  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80898817)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2027-03-31
キーワード透析用バスキュラーアクセス血栓症 / 血栓溶解療法 / 血栓溶解 / 臨床用汎用型超音波装置 / 超音波造影剤
研究実績の概要

超音波造影剤とBモード超音波照射による血栓溶解増強効果をin vitroで実証した。本研究の目的はこれを臨床応用することである。血液透析用バスキュラーアクセス不全の血栓性閉塞に対して、通常治療に加えて超音波造影剤投与と体表から臨床用汎用型超音波装置によるカラードプラ照射を行い、血栓溶解増強効果を評価するための前向き、症例対照、ランダム化、比較試験を行う。
特定臨床研究として「血液透析用バスキュラーアクセス血栓症に対する超音波造影剤と臨床用汎用型超音波装置を用いた超音波血栓溶解療法の安全性および有効性に関する多施設共同試験」(jRCTs031240333)の承認を得た。承認後に手術環境や器具の準備、超音波設定の確認として試験的に2例施行した。本手技は問題なく施行でき、各種施行条件の設定が確定した。
血液透析用バスキュラーアクセス血栓症における治療介入後の残存血栓がバスキュラーアクセスの開存率にどの程度影響しているか解析し、残存血栓群において治療介入後1年時点での一次開存率が有意に低かった(残存血栓あり群 19.1% vs 残存血栓なし群 74.6%, P<0.0001)。また一次開存率の多変量解析において、残存血栓の存在が最大の負の因子(HR 9.09[3.41-24.27], P<0.0001)であった。これらの結果を「Impact of residual anastomotic thrombus during surgical thrombectomy and endovascular intervention for arteriovenous graft thrombosis」としてThe Journal of Vascular Accessにリバイスを投稿中である。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

2024年9月に特定臨床研究として「血液透析用バスキュラーアクセス血栓症に対する超音波造影剤と臨床用汎用型超音波装置を用いた超音波血栓溶解療法の安全性および有効性に関する多施設共同試験」(jRCTs031240333)の承認を得た。承認後に手術環境や器具の準備、超音波設定を確認するために試験的に数例施行した。本手技は問題なく施行でき、各種施行条件の設定が確定した。
また本研究の基礎研究から臨床応用において、臨床での問題として根底を成す、血液透析用バスキュラーアクセス血栓症における通常治療介入後の残存血栓がバスキュラーアクセスの開存率にどの程度影響しているかについて改めて解析した。これまで経験的に残存血栓の存在がその後の開存率において負の因子であると広く認識されていたが、それを実際に評価していた報告はなかった。そのため当科におけるバスキュラーアクセス血栓症に対して治療介入した症例を解析したところ、残存血栓がある場合には治療後1年時点での一次開存率が有意に低い(残存血栓あり群 19.1% vs 残存血栓なし群 74.6%, P<0.0001)という結果であった。一次開存率の多変量解析において、血管内治療(HR 2.54[0.99-6.52], P=0.05)に加えて、残存血栓が最大の負の因子(HR 9.09[3.41-24.27], P<0.0001)であった。これらの結果は「Impact of residual anastomotic thrombus during surgical thrombectomy and endovascular intervention for arteriovenous graft thrombosis」としてThe Journal of Vascular Accessにリバイスを投稿中である。

今後の研究の推進方策

2024年9月に特定臨床研究として「血液透析用バスキュラーアクセス血栓症に対する超音波造影剤と臨床用汎用型超音波装置を用いた超音波血栓溶解療法の安全性および有効性に関する多施設共同試験」(jRCTs031240333)の承認を得た。承認後に手術環境や器具の準備、超音波設定を確認するために試験的に数例施行した。本手技は問題なく施行でき、各種施行条件の設定が確定した。一方で当科における血液透析用バスキュラーアクセス血栓症の患者が減少しており、本研究の対象となる症例が減っている状況であった。
また本研究の基礎研究から臨床応用において、臨床での問題として根底を成す、血液透析用バスキュラーアクセス血栓症における通常治療介入後の残存血栓がバスキュラーアクセスの開存率にどの程度影響しているかについて改めて解析した。当科におけるバスキュラーアクセス血栓症に対して治療介入した症例を解析したところ、残存血栓がある場合には治療後1年時点での一次開存率が有意に低い(残存血栓あり群 19.1% vs 残存血栓なし群 74.6%, P<0.0001)という結果であった。一次開存率の多変量解析において、血管内治療(HR 2.54[0.99-6.52], P=0.05)に加えて、残存血栓が最大の負の因子(HR 9.09[3.41-24.27], P<0.0001)であった。これらの結果は「Impact of residual anastomotic thrombus during surgical thrombectomy and endovascular intervention for arteriovenous graft thrombosis」としてThe Journal of Vascular Accessにリバイスを投稿中である。

次年度使用額が生じた理由

当科における血液透析用バスキュラーアクセス血栓症の患者が減少しており、本研究の対象となる症例が減っている状況であった。共同研究施設での対象となる症例を積極的に症例登録できるように調整し、当初の対象症例数に到達できるよう進める予定である。次年度に超音波造影剤を予定以上にで追加購入する必要がある。また一旦動物実験レベルに立ち戻り、研究を進める方向でも調整しており、動物実験(ラット)で使用する備品が必要となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2025

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Effectiveness of Surgical Thrombectomy via Below-Knee Popliteal Artery for the Treatment of Acute Limb Ischemia2025

    • 著者名/発表者名
      Kasa Kentaro、Ohki Takao、Shukuzawa Kota、Fukushima Soichiro、Ozawa Hirotsugu、Omori Makiko、Chono Yoshihiko、Tachihara Hiromasa
    • 雑誌名

      Annals of Vascular Diseases

      巻: 18 ページ: n/a~n/a

    • DOI

      10.3400/avd.oa.24-00115

  • [学会発表] 当院におけるVascular access thrombosisに対する治療成績2025

    • 著者名/発表者名
      笠兼太朗, 西出亮, 中川光, 白水御代, 小澤博嗣, 大森槙子, 福島宗一郎, 宿澤孝太, 大木隆生
    • 学会等名
      第53回日本血管外科学会学術総会

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公開日: 2025-12-26  

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