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2024 年度 実施状況報告書

microRNA146b-5pによる皮膚瘢痕化の新規抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24K12837
研究機関東邦大学

研究代表者

藤澤 千恵  東邦大学, 医学部, 講師 (10393000)

研究分担者 荻野 晶弘  東邦大学, 医学部, 教授 (70385657)
深澤 由里  東邦大学, 医学部, 講師 (90392331)
研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2027-03-31
キーワード創傷治癒 / micro RNA / bFGF / KOラット
研究実績の概要

Basic fibroblast growth factor (bFGF) 刺激により誘導されたmiRNA146b-5pの創傷治癒過程における瘢痕形成への影響についてmiRNA146b-5pKOラットを用いて検討を行った。バイオプシーパンチにて皮膚に全層創傷を作製し、bFGFを加えた徐放ゲルを投与後6,10日におけるI型、III型コラーゲンおよび血管新生について免疫組織学的解析を行った。その結果、miRNA146b-5pKOラットでは創傷後6日目においてbFGF刺激によりIII型コラーゲンの発現がコントロール群に比べ増加している傾向が認められた。また、I型コラーゲンの走行が乱れている像が確認された。創傷後10日目の血管数について血管内皮細胞を染色することにより確認を行った。miRNA146b-5pKOラットはbFGF刺激によりコントロール群に比べ微小血管が多く残存していた。また、細胞増殖マーカーであるKi67陽性血管内皮細胞がコントロールに比べ増加していたことからmiRNA146bは血管新生に影響を与えていることが示唆された。
創傷治癒過程においてmiRNA146bは脂肪由来間葉系幹細胞が筋線維芽細胞へ分化を調整することで瘢痕化を抑制すると考え、miRNA146bKOラットおよび野生型ラットの鼠径部皮下脂肪から細胞を採取、脂肪由来間葉系幹の作製および初代培養を試みた。また、脂肪由来幹細胞に類似した多能性細胞ある脱分化脂肪細胞についても作製を試みた。その結果、2種類の脂肪由来間葉系様細胞の初代培養に成功した。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

血管内皮細胞のマーカーとしてCD34を使用していたが、微小血管の内皮細胞での染色が弱く、他の炎症細胞が多く染色されたため、ラットの血管内皮細胞に特化した抗体に変更した。微小血管内皮細胞の染色には成功したが、Ki67との2重染色において条件が合わなかったことからCD105へと変更した。創傷後10日目における2重染色に成功したため、今後は決定した染色条件で二重染色を行う。
初代培養においては脂肪由来間葉系幹細胞の培養に成功した。

今後の研究の推進方策

創傷6日後のI型コラーゲンとIII型コラーゲンの比率について定量化を行う。方法としてはSirius Red染色を行った後、肉芽組織を偏光顕微鏡下で画像を取得し緑色を呈するIII型コラーゲンと黄色~赤色を示すI型コラーゲンの面積比率を算出する。創傷10日後の血管数とKi67陽性血管内皮細胞を有する血管について算出し、定量化を試みる。
脂肪由来間葉系幹細胞および間葉系様細胞の初代培養細胞についてbFGF刺激後のI型コラーゲンおよびIII型コラーゲンおよびPDGRRαmRNA発現の検出を行う。刺激後にmRNAの発現が最も多くなる時間を確認後、mRNAマイクロアレイを用いた網羅的な検出について検討する。
創傷治癒過程における初代培養細胞の影響を確認するため、培養細胞シートの作製を試みる。培養細胞シートが恒常的に作出できた際は創傷創傷部にシートを貼付、創傷治癒過程への影響について検討する。

次年度使用額が生じた理由

免疫組織学検討で使用する血管内皮細胞用抗体の検討に時間がかかった。次年度では決定した抗体を用いて今までに作製した組織切片の染色を行う。
初代培養を用いたbFGF刺激後のmRNA発現の動向についてmRNAマイクロアレイの外注を行う予定であったが培養細胞の検討で終了したため次年度は細胞刺激後のRNA検出およびマイクロアレイによる網羅的mRNA検出の外注を行う。

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公開日: 2025-12-26  

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