| 研究課題/領域番号 |
24KK0107
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| 研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
黒田 健太 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (00774001)
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| 研究分担者 |
藤澤 唯太 広島大学, 放射光科学研究所, 助教 (00835811)
武田 崇仁 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (00985327)
角田 一樹 広島大学, 放射光科学研究所, 特任准教授 (20882369)
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| 研究期間 (年度) |
2024-09-09 – 2028-03-31
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| キーワード | 超高速 / スピン流 / 光電子分光 / 磁性薄膜 / ヘテロ構造 |
| 研究実績の概要 |
ヘテロ界面をまたぐ電子やスピンの伝導は、さまざまなデバイスの動作原理に関わっており、低消費電力化や高速処理といった重要な機能を実現する上で極めて重要である。こうした機能を最大限に引き出すための電子・スピン伝導を実現するには、ヘテロ界面における電子バンドの連続性が重要であるとこれまで議論されてきた。一方で、バンドの不連続性によって電子やスピンの量子的な伝導がどのように乱されるのか、また、そもそもヘテロ界面のような局所環境における量子的伝導を実験的にどのように捉えることができるのか、といった点が大きな課題となっている。本研究では、異なる技術的背景を持つ日本とドイツの研究グループが相補的な連携を結び、日本側の超高精度スピン分解光電子分光(Spin-ARPES)技術と、ドイツ側の超高速分光技術という両者の強みを融合・共有することで、ヘテロ界面における超高速量子伝導にアクセス可能な新たな電子分光法の測定プラットフォームの構築を目指している。本年度はその第一歩として、ドイツ側で開発されたフェムト秒超短パルスレーザーを、広島大学放射光科学研究所で開発されたレーザーSpin-ARPES装置に導入し、超高速光学遷移によって励起された電子状態をスピン自由度まで分解して観測可能な測定環境を整備した。立ち上げに際しては、ドイツの研究者を招聘し、超短パルス技術のノウハウ提供を受けた。この測定環境を用いて、Bi2Te3 や Bi2Se3 などのトポロジカル絶縁体におけるスピン偏極表面状態の光学遷移を観測することに成功した。一方で、日本国内では、今後の測定対象となる反強磁性体薄膜やトポロジカル物質薄膜の作製環境の整備と試料作製を進めている。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
ドイツの研究チームで開発されたフェムト秒超短パルスレーザーを、広島大学放射光科学研究所で開発されたレーザーSpin-ARPES装置に導入することで、超高速光学遷移によって励起された電子状態をスピン自由度まで分解して観測できる測定環境を整備した。これにより、Bi2Te3 や Bi2Se3 などのトポロジカル絶縁体におけるスピン偏極表面状態の光学遷移を観測することに成功した。これらは当初の計画通りに進行しており、概ね順調に進展していると評価できる。
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| 今後の研究の推進方策 |
新たに立ち上げた超短パルスレーザーを用いたスピン角度分解光電子分光(Spin-ARPES)を超薄膜系に適用し、超高速な伝導現象の測定を行う。特に、ドイツ側から提供されている磁性薄膜について精密な観測を行う予定である。また、ドイツにおいてはスピン分解を伴わない測定を詳細に行い、その結果を基に、日本国内にてスピン分解測定を実施する。この取り組みに際し、日本の研究チームからは大学院生を中心としたメンバーがドイツに滞在し、現地の研究者と共同実験を行う。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当初想定していた光学系から工夫したところ、3枚程度真空紫外ミラーを少なくさせて済ませられることが発覚したため、使用額に差が生じた。次年度は、劣化した反射ミラーを交換し、最大強度を確保するために活用する予定である。
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