研究課題
最終年度では、(A)接近~弱い接触による協調的な意図伝達、(B)人間‐ロボットの接触ダイナミクスモデル、(C)強い接触による協調的な人間運動の誘発、において開発してきた個々の成果を人間協調技術として統合し,実シナリオでの実証実験を行った.まず,ヒューマノイドロボットが人間に対して力学的働きかけを行う際に必要不可欠な,動作の安定化制御技術として,体幹および上肢の動作によって下肢の動作を補償するアルゴリズムを考案した.この技術を用いることで,ロボットから人間への,より安定な働きかけが可能となる.次に,心理的な負荷が高いと考えられる強い接触において,心理的な負担を与えずに,移動へ介入する方法の研究を行った.移動運動中に強い接触を与えるタイミングを調整するアルゴリズムを開発し,実験を行った結果,運動誘発の程度を変化できることを確認した.上記の結果を考慮し,ロボットから人への意図伝達度に着目した人の状態推定手法を開発し,連続的な働きかけによる協調移動手法を構築した.これは,人とロボットのすれ違い幅から働きかけの必要性を判断する干渉度,ロボットの働きかけの意図が人へ伝達される度合いである認知度を推定し,ロボットが通路を移動中に干渉が判定された場合,推定された認知度に応じて,進路示唆,声掛け,接触といった働きかけを行う人間協調移動技術である.働きかけには,人に期待する行動変化を対応付けており,働きかけの意図の伝達度を判断する働きかけ達成度を,期待する変化と実際の変化との差分から計算する.働きかけ後,規定時間内に人の行動変化が観察されない場合は,より意図伝達度の強い働きかけを実行する.実シナリオを模擬した通路での人・ロボット移動実験において,働きかけ達成度評価の有無で比較実験を行った結果,有りのほうが人の動きがスムーズになり,接触を行った場合でも心理的な負担を軽減できることを確認した.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 1件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 9件、 招待講演 2件)
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