諸刃の剣である活性酸素種(ROS)のうち、「悪玉」活性酸素種を選択的に消去する「レドックス高分子」を設計し、新しいバイオマテリアルとして革新的医療技術の開発を行った。レドックス高分子を表面処理剤として用いることにより血液や組織の接触活性化を抑制し、幹細胞の非特異的分化を抑制することが確認された。また、レドックスナノ粒子によるアルツハイマーや放射線保護材の開発及び抗がん治療における効果の増強と副作用の抑制を同時に達成した。抗酸化インジェクタブルゲルを開発し、歯周病や糖尿病治療、外科手術後の臓器癒着防止剤等に展開した。このように高分子化した抗酸化剤は極めて広範に展開できる有用性を示す事ができた。
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