研究課題
弾性波速度測定に基づく下部マントル上部領域の化学組成の制約に関しては、CaSiO3ペロブスカイトの測定に成功し、論文として投稿中である。また、MgSiO3ペロブスカイトについても、下部マントル上部条件下までのデータ取得を行い、論文執筆中である。更に、Al, Feを含MgSiO3ペロブスカイト、及びパイロライト組成に対しても測定を終え、取り纏めの段階に入っている。焼結ダイヤモンド(SD)アンビルを用いた50万気圧領域での弾性波測定は、引き続き技術開発を行なったが、十分な精度での測定には至っていない。ダイヤモンド結晶粒界での超音波散乱の影響を最小限にするため、アンプや解析法において改善が必要であり、より長期的な技術開発を要する。一方、下部マントル上部条件下での測定に関する技術開発の成果は、論文として発表した。SDを用いた実験では、65万気圧領域での2300Kの高温発生技術開発に基づき、下部マントル条件下でのマントル物質と、沈み込むスラブ関連物質の相関係を明らかにした。MgSiO3-Al2O3系に対する相関係に関する成果を論文として発表するとともに、MgSiO3-FeSiO3系についても上記領域での実験結果を、論文として執筆中である。また、沈み込む変成岩中で重要なAl2SiO5の新たな高圧相を2つ発見し、結晶構造を明らかにして論文を投稿中である。融解関係に関してもMgOの融点を、下部マントル中部領域まで詳細に決定し、下部マントル領域でのマントル物質の融解関係に関する重要な制約を得た。また、MgSiO3-CaSiO3系の下部マントル領域での融解関係についても新たな実験データを得て、熱力学的解析に基づき融解関係を決定した。これらの成果はいずれも論文として発表した。またC及びEコンドライトの融解関係についても論文を執筆中である。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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