研究課題
CrからCuに至る3d遷移金属や4d・5d遷移金属などへ研究対象を展開し、さらに水素化物中でのイオン充填率などを新たな指標とした原子構造に関する情報統合とデータベース化に成功したこれまでのハイドライド・ギャップの克服に関する基盤研究を完遂するために、本年度は残されたいくつかの未解決課題に取り組んだ。そのひとつが、SrAlH5に代表されるAlを含む高密度水素化物での水素位置も含めた[AlH5]錯イオンの詳細な原子配列の解明である。粉末X線・中性子回折測定をはじめとする実験的解析、ならびに拡張した計算機リソースを利用した理論計算の相補利用により、頂点水素共有の八面体[AlH6]錯イオンがAlを含む高密度水素化物の原子構造形成にとって決定的に重要であることを見出した。その他、特異的に形成される配位錯イオンにおける立体化学の解明なども進めた。さらに前年度までに見出している[B12H12]や[B10H10]などの複数の安定なクラスター型錯イオンが「共存」する高密度水素化物での高速リチウム・ナトリウムイオン伝導機能のいっそうの向上を図るために、関連水素化物の合成方法の研究も進めた。その結果、例えばLiBH4とB10H14を出発原料とする熱処理法での合成技術の場合には、これらの出発原料のモル比を変化させることで微細構造などが制御でき、その結果イオン伝導率が向上することも見出した。また、合成したクラスター型錯イオンを含む新たな高密度水素化物を固体電解質として用いた次世代蓄電デバイスの安定動作の実証実験も進めた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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