研究課題
最終年度にあたる本年も4つの目標に従い研究を進めた。【ASKファミリー複合体による酸化ストレス応答機構の解明】では、複合体解析等から同定したE3リガーゼがASK1の制御を介して酸化ストレス誘導性の細胞死に関与することを明らかにし、論文発表した。低温ストレス誘導性の細胞死が過酸化脂質によるASK1-p38経路の活性化を介することを明らかにし論文発表した。がん転移モデルで複数のASK1コンディショナルKOマウスが異なる段階を対象としてそれぞれ転移に対して耐性になることが明らかになり一部を論文発表した。【ASK3による浸透圧ストレス依存的両方向性細胞応答機構の解明】では、ASK3が低、高両方の浸透圧環境における細胞体積回復に重要であること、またASK3の応答はフォスファターゼであるPP6が浸透圧の程度依存的に結合を変えることで制御されることを見出し論文発表した。siRNAスクリーニングで得られた他の分子も解析を進めており、今後包括的なASK3制御機構を解明できると期待される。また、共同研究により浸透圧変化がASKを介して細胞内の時計遺伝子制御に関与することを明らかにし論文発表した。【SOD1/Derlin-1結合による小胞体ストレスならびに亜鉛ホメオスタシス機構の解明】では、変異型SOD1が小胞体ストレスを引き起こすメカニズムについて、報告したDerlin1以外にもERADに関与する分子の関与を示唆するデータを得た。また、SOD1/Derlin-1結合を阻害する低分子化合物の作用機序及びALSモデルでの効果についてまとめ、論文投稿中である。【PGAM5切断制御を介したミトコンドリアストレス応答機構の解明】では、PGAM5 KOマウスが代謝ストレス耐性になる機序として、褐色脂肪細胞における働きの重要性を示唆するデータを得て、分子メカニズムの解析を進めた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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