研究課題/領域番号 |
25240005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
岩崎 学 成蹊大学, 理工学部, 教授 (40255948)
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研究分担者 |
阿部 貴行 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10594856)
黒木 学 統計数理研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (60334512)
水田 正弘 北海道大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70174026)
橋本 昭彦 国立教育政策研究所, その他部局等, 研究員 (80189480)
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研究期間 (年度) |
2013-10-21 – 2017-03-31
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キーワード | データ解析 / ビッグデータ / 因果推論 / 政策評価 / 学校評価 / 欠測データの解析 / 教育評価 |
研究概要 |
本研究グループでは,「評価」をキーワードに,各分野の研究者の掲げる研究テーマの理論的な成果の達成と,研究成果の社会への還元を目的としている.研究期間初年度の平成25年度は,研究課題洗い出しの年と位置づけ,国内外における研究集会やシンポジウムに積極的に参画して各種情報収集に努め,かつ,「統計検定」および「大学間連携」ともタイアップするとしていた. 年度内に,3つのシンポジウム等を,共催あるいは後援の形で開催した.具体的には,石垣統計国際会議(ANAインターコンチネンタル石垣リゾート,2013.11.8-11.10),理数系教員授業力向上研修会(岡山理科大学,2014.2.23-2.24),大学間連携・統計教育方法論合同ワークショップ(統計数理研究所,2014.3.14-3.15)であり,それぞれ研究代表者,分担研究者,連携研究者および関連の研究者が参加・講演し,研究者間の交流を行なった.またそれ以外にも,国内外への出張を通じての個別の情報交換も積極的に推進した. 「統計検定」および「大学間連携」との協力としては,検定結果の分析を統計検定センターに依頼し,その成果は,2014年8月に開催される日本テスト学会にて発表の予定である.また,統計教育の質保証の観点からの,教育成果の評価のための基礎的な方法論に関する研究会も開催し,その成果を2014年度以降の統計検定などに生かすことにしている. 研究成果の社会還元を意図してホームページを立ち上げ (www.kakenhyoka.jp),シンポジウム等の案内をするとともに,研究者の研究成果などを公表している.今後さらにホームページを充実させ,研究成果の社会還元を加速させたいと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究組織は,「評価」をその機軸に据え,医薬,教育,品質管理,公共政策,情報などの研究者が,互いに協力する形での研究の推進を目指している.研究初年度の平成25年度は,研究スタートアップの年との位置付けで,(a) 国内外における研究集会やシンポジウムへの積極的な参画,ならびに (b)「統計検定」および「大学間連携」とのタイアップを企図していた. 上記中の (a) に関しては,(a1) 石垣統計国際会議 (2013.11.8 ~ 11.10),(a2) 理数系教員授業力向上研修会 (2014.2.23 ~ 2.24),(a3) 大学間連携・統計教育方法論合同ワークショップ (2014.3.14 ~ 3.15) の3つを共催あるいは後援の形で開催し,それぞれに本研究組織の複数の研究者が参加および講演を行なった.代表者の岩崎は (a2) において依頼講演を行ない,(a3) ではセッションの座長を務めた.(a1) への参加も検討したが学務のため断念し,代わりに研究室の助教を派遣した.またそれぞれに対し,連携研究者の渡辺が主要な役割を果たした. 上記 (b) に関しては,2013年11月に実施された「統計検定」の検定結果の分析を統計検定センターに依頼し,その成果は,代表者の岩崎と連携研究者の中西が連名で2014年8月に開催される日本テスト学会にて発表の予定である.さらには「大学間連携」との協力の下,代表者の岩崎が中心的な役割を果たし,統計教育の質保証のための参照基準の改訂作業を行ない,年度内に改訂案を纏め上げた. 研究成果の社会還元のためホームページ (www.kakenhyoka.jp) を立ち上げ,研究成果の公表などに努めている.研究費の採択の通知が年度後半であったにもかかわらず,計画調書に記載した目的は半年間で概ね達成できたと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度も国内外における研究集会やシンポジウムの積極的に参画し,「統計検定」および「大学間連携」ともタイアップする形で研究を進めていく.特に研究代表者の岩崎は,4月から9月まで研究休暇として研究分担者の黒木が勤務する統計数理研究所に滞在し,研究に専念する.研究テーマの中で特に,統計的因果推論に関する研究を推し進める. 本研究組織の主催で,11月17日(月),18日(火)の両日,国立京都国際会館において国際会議(Kyoto International Conference on Statistics in the 21th Century) を開催する.岩崎が実行委員長を務め,黒木および連携研究者の渡辺がプログラムおよび事務局の責任者となり,中国,イタリア,米国などから30名以上の研究者を招く予定である. それ以外にも,研究分担者の水田のグループの主催で「ビッグデータと統計学研究集会」を2014年4月に北海道大学で開催する(本研究組織の協賛で,岩崎が基調講演を行なう). 国際会議での研究成果の発表も積極的に推進する.イタリアでのIBC (International Biometric Conference),米国での JSM (Joint Statistical Meeting) において,すでに岩崎と研究分担者の阿部の共著論文がそれぞれ受理され,発表を行なうことになっている.それ以外にも,黒木および研究分担者の橋本はそれぞれ海外の学会での研究発表を予定している. 「統計検定」との連携も引き続き行なう.特に,統計検定は,本年から6月および11月の年2回実施となり,さらにデータの蓄積が進むことから,その利用が期待される.ホームページ (www.kakenhyoka.jp) もさらに充実させ,研究成果の社会還元を加速させたい.
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