研究課題
位置を変えずに歩行運動を可能にする装置のことを歩行移動インタフェースと称す。歩行は人間にとって最も基本的な移動手段で、災害時における避難も徒歩が原則である。人間が自分の周囲の空間を認識する場合に、歩行運動に伴う外界の見えの変化は極めて重要な手掛かりであり、人間の空間認知に関する重要な研究テーマである。しかし、従来の避難シミュレーション研究では、この手掛かりがほとんど実現されていないのが実状である。本研究はこの課題に対して、歩行感覚と視覚を融合した避難シミュレータを開発し、避難行動における人間の特性を研究するための基盤技術を構築することを目的とする。トレッドミルは歩行による前進移動を打ち消す方式としては、最もよく知られており、アスレチックジム等でランニングマシンとして使われている。しかし、通常のトレッドミルは歩く方向を変えると、ベルトから落ちてしまう。本研究では、前後だけでなく左右方向にも任意に歩けるようにしたTorus Treadmillを開発している。これは多数のベルトコンベアを直交方向に数珠つなぎにすることによって、無限に続く2次元平面を提供している。本研究では、これに全周球面ディスプレイを組み合わせ、歩行動作に合わせて都市空間の映像を提示するシステムを開発した。本システムを非難シミュレータとして活用するために、横浜中華街の3Dモデルを構築し、火災などの災害状況をバーチャル空間で表示するプログラムを開発した。これを用い、一般の体験者の行動を記録・分析した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件)
計測自動制御学会論文集
巻: Vol.53, No.1 ページ: pp. 31-40
日本バーチャルリアリティ学会論文誌
巻: Vol.22, No.1, ページ: pp.125-134
巻: Vol.21, No.3 ページ: pp.493-502
Proceedings of Haptics Symposium 2016
巻: Proceedings ページ: pp.21-26