研究課題/領域番号 |
25240049
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
舩橋 誠壽 北陸先端科学技術大学院大学, シニアプロフェッサー (10417040)
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研究分担者 |
HUYNH NamVan 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 准教授 (00362020)
佐賀 亮介 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10509178)
中森 義輝 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (30148598)
小坂 満隆 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (30508411)
辻 洋 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50347506)
白肌 邦生 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 准教授 (60550225)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | サービス価値創造 / サービスシステム / 価値共創 / 顧客行動 / 脳計測 / 知識創造 / システムモデル |
研究実績の概要 |
1.研究課題である動的なサービス価値共創システムモデルに関して、各担当者が、以下のような分担で研究を進め、研究成果を学会論文や国際学会で発表した。サービスシステム全体に関しては、サービスシステム全体のモデル化(舩橋)、サービス属性ベクトルの内積によるサービス価値の数学モデルの開発(小坂)、知識マネジメント方法論によるサービスシステム構築法(中森)を開発した。顧客サイドの評価としては、光トポグラフィーによる満足度評価(白肌)、意思決定理論を応用したサービス評価(ナム)、提供者サイドでは、サービスチャンス発見の定量化(佐賀)、サービス提供の最適化(辻)に関する研究成果を残した。 2.独立行政法人科学技術振興機構の研究開発戦略センターにおけるシステム科学の研究開発俯瞰報告書(2015年)にサービスシステムが取り上げられ、本研究の内容に基づき、全体を取りまとめた。 3.サービス価値創造の応用分野として、製造業のサービス化を取り上げ、成功事例を調査した。調査結果は、中国、オーストラリアの事例とともに、Springerより書籍として発刊される予定である。(2015年中) 4.サービス学会第3回国内大会を金沢で開催した。本研究に従事する研究者が中心となり開催し、研究課題に関連した多くの発表を行った。 5.国際的な連携としては、アジアのマレーシア(UKM、USM),中国(北京航空航天大学)、ベトナム(ホーチミン大学)等と連携し、研究内容に関するディスカッションを行っている。また、ACIS(Asina Conference on Information Systems)などで、サービスサイエンスのワークショップを行い、研究発表と議論を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2014年度は、サービスシステム全体モデルとサービス価値の数学モデルの開発でサービス価値創造モデルの全体を構成する技術ができ、今後これをベースに全体を統合すればよいということを示した。また、意思決定論や知識マネジメント論、最適な方法論をサービスシステムに取り込むことで研究成果を上げた。また、対象フィールドの一つとして、製造業のサービス化を考え、成功事例の調査、課題の調査を行い、書籍出版につなげた。研究成果は、学会論文や国際学会発表などで公表したほか、JSTのCRDSの研究開発の俯瞰への貢献、サービス学会全国大会開催とそこでの企画や成果の発表、アジアを中心とした国際連携の推進などの活動に結びついており、順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度の最後に、従事する研究者が集まり、それぞれの研究を統合した動的なサービスシステムの全体をどう設計するかを議論し、全体システム構成とそれぞれの研究開発の関係性を再度認識した。本年度は、こうした議論に基づき、サービスシステムにおける動的な価値創造プロセスとそれぞれの研究者の研究開発テーマを結びつける。サービス価値創造に対して、サービス属性ベクトルの内積による数学モデルがうまく機能すると想定している。また、2014年度同様に、ACIS,電気学会サービスイノベーション研究会、その他国際学会でのワークショップの企画などを通じて、積極的に研究開発の成果を議論し、学会発表を行っていく。
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