研究課題/領域番号 |
25241002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
平野 高司 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20208838)
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研究分担者 |
高木 健太郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (20322844)
梁 乃申 独立行政法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 研究員 (50391173)
渡辺 力 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60353918)
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研究期間 (年度) |
2013-10-21 – 2017-03-31
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キーワード | 炭素収支 / 渦相関法 / 台風 / 皆伐 / 植生指数 / 土壌呼吸 / バイオマス |
研究実績の概要 |
平成25年度は、追加採択のため予算交付が遅れたため、研究開始が積雪期となってしまった。そのため、野外調査が困難になったため、各研究サイトでの新たな観測(画像情報)の開始を次年度に繰り越すとともに野外調査の準備を進めた。 平成26年度には、まず研究体制及び計画を確認するための集会(打ち合わせ)を実施した。また、苫小牧Aサイトおよび天塩サイトの蓄積された過去の調査・観測データの整理、解析を行った。さらに、両サイトに波長別の反射光強度の画像(ハイパースペクトル画像)を連続撮影できる波長可変型液晶フィルターカメラ(LCTFカメラ)を設置し、テスト撮影を行った。その結果を用いて、モニタリングのためのパラメータを決めるとともに予備的な解析を行った。また、両サイトにデジタルカメラと分光放射計を設置し、定点画像と分光放射データの蓄積を開始した。これらの画像モニタリングは当初の計画には無かったものであるが、小型LCTFカメラを観測タワー上で利用することができるようになったため、人工衛星データを用いた環境リモートセンシングのための基礎的知見を得るために実施することとした。そのため、航空機による赤外カラー画像の撮影は中止することになった。なお、新たな研究サイト(苫小牧B)の立ち上げについては、候補地内に環境撹乱(植生および表土の除去)が発生してフラックス観測の条件に合致しなくなったため、中止することとした。本サイトについては、翌年度以降に植物バイオマスの測定による炭素蓄積量の評価を行うこととした。年度末に、これまでの研究の進捗と次年度の予定を確認するための集会(研究打ち合わせ)を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
苫小牧Aサイトと天塩サイトにおける観測データの整理・解析を進めることができため。また、可変液晶フィルター(LCTF)カメラの撮影手法の改善が進み、平成27年度は展葉前から落葉後まで無積雪期間を通じた観測が可能となった。また、苫小牧Aサイトに設置したデジタルカメラや分光放射計の画像やデータの蓄積が進み、解析の準備が整いつつある。
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今後の研究の推進方策 |
苫小牧と天塩の両観測サイトにおいて、LCTFカメラ、デジタルカメラ、分光放射計のデータ(画像)の蓄積を続け、これらから得られた植生指数とタワー、チャンバー、バイオマス変化から算出された炭素動態の結果との関係を検討する。これらの研究は、衛星リモートセンシングの基礎データとして有用である。
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