研究課題/領域番号 |
25241002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
平野 高司 北海道大学, 農学研究院, 教授 (20208838)
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研究分担者 |
高木 健太郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 准教授 (20322844)
梁 乃申 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 主任研究員 (50391173)
渡辺 力 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60353918)
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研究期間 (年度) |
2013-10-21 – 2017-03-31
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キーワード | 北方林 / 撹乱 / 風倒害 / 植林 / 炭素収支 / エネルギー収支 / 二次遷移 |
研究実績の概要 |
1)2016~2017年に北海道大学天塩研究林のササが混在するカラマツ植林地において,ハイパースペクトル画像から得られた反射スペクトルを用いて総一次生産(GPP)の推定を試みた。渦相関法で観測されたCO2フラックスから得られた森林の光合成パラメータを従属変数,ハイパースペクトル画像の任意の2波長の反射率を用いて計算された正規化スペクトル指数(NDSI)を独立変数として単回帰分析を行った結果,780 nmと710 nmの波長の組み合わせで最大の決定係数が得られた。推定した光合成パラメータから計算したGPPと観測されたGPPを比較した結果,ほぼ1:1の関係になり、高い精度で推定することができた。 2)倒壊区の地上部バイオマスの測定を継続した。2011年以降減少が続いたオオアワダチソウなどの下層植生の減少は止まり、近年は一定レベルで推移している。一方で、シラカンバ、ダケカンバなどの落葉広葉樹が2014年以降さらに増え、2016年では地上部バイオマスの6割以上が落葉広葉樹で占められるようになった。 3)2004年の台風による風倒害およびその後の幹部の搬出により,カラマツ林の地上部バイオマスは97%減少したが,撹乱2年後(2006年)における無積雪期(4~11月の約7ヶ月間)における蒸発散(ET)および全天日射量で標準化された潜熱フラックス(LE/Rg)の積算値の減少は,24%に過ぎなかった。この24%の減少は,アルベドの上昇による全天日射量の純放射量への分配(Rn/Rg)の低下(17%)と,純放射量の潜熱フラックスへの分配(lE/Rn)の低下(9%)による。その後の草本と灌木を中心とした植生の回復により,蒸発散は徐々に増加し,撹乱後6年でほぼ撹乱前(カラマツ林)のレベルに回復した。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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