研究課題/領域番号 |
25241027
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松野 泰也 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50358032)
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研究分担者 |
村上 進亮 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40414388)
中島 謙一 独立行政法人国立環境研究所, その他部局等, 研究員 (90400457)
谷川 寛樹 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90304188)
藤本 郷史 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30467766)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 鋼材 / ストック量 / 夜間光衛星画像 / マテリアルフロー |
研究実績の概要 |
VIIRSデータによる夜間光画像を用い、世界各域の建築、土木鋼材ストック量を推計した。統計データ等により解析可能な国に関して、ダイナミックMFAにより鋼材ストック量を推計し、夜間光強度との相関を解析し、他の地域のストック推計へ適用した。また、これまであまり検討されてこなかった機械に関して、統計データを用い現在までの国毎の鋼材ストック量の推計、および2050年までの需要の推計を行った。 合成開口レーダ(PALSAR)データを用い、国内主要都市における建築鋼材ストック量を推計した。各都市のストック量に関しては、統計データやGIS等を用いて推計した既存研究結果を活用し、PALSARデータを用いて推計した結果との相関を求めた。 鋼材の用途の中でも建築はストック量が大きく、国毎の経済発展や地震頻度等により鋼材使用原単位の差異が大きい。それらの要因を反映した今後100年の鋼材需要・ストック量の推計のために,過去100年に及ぶ建築鋼材原単位データベースを整備した。 GDP/人が2,000 USD以下のバングラデシュ等の途上国では、高炉や大規模電炉の設備が無く、使用済み製品の手解体による部品再利用、小型電気炉やキュポラ等による鋼材リサイクルが主なフローになる。これらの途上国における使用済み製品からの鋼材スクラップ回収、利用および銅の混入状況を調査し、これらの国での鋼材利用のモデル化を行った。 鋼材は、自動車および産業機械、輸送機械(鉄道)、建設機械など機械類としての国際取引量が大きくマテリアルフローとストックへの影響が大きい。また、中古製品としての取引量が多いことも知られているが、実態が正確に把握されていないのが現状である。そこで、国際貿易統計(UN-Comtradeなど)および廃棄物産業連関に基づくマテリアルフロー分析(WIO-MFA)モデルなどから得られる組成情報をもとに、鉄鋼材料および鉄含有製品(おもに自動車・機械)を介した国際取引量の同定を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に従い順調に進めた。米国海洋気象研究所(NOAA)に大学院生を2カ月派遣し、VIIRSデータによる夜間光画像の解析を実施することができた。その成果を活用して、夜間光と鋼材ストック量の相関を解析できた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に従って進めて行く。
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