研究課題/領域番号 |
25242013
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
渡辺 高志 高知工科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70210911)
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研究分担者 |
渡邊 浩幸 高知県立大学, その他部局等, 教授 (30369425)
高木 方隆 高知工科大学, 工学部, 教授 (50251468)
菅沼 成文 高知大学, 医歯学系, 教授 (50313747)
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研究期間 (年度) |
2013-10-21 – 2018-03-31
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キーワード | レアプランツ / GIS / インベントリ― / 食品化開発 / 活性・疾患別評価 / GUI構築 / 保健機能食品 / 国際研究者交流 |
研究概要 |
「地理情報システム利用によるレアプランツのインベントリーと有用性・安全性の評価」で,漢方薬素材の代替または補完医薬素材になり得ると考えられるレアープランツの探索研究を展開した. 平成26(2014)年3月上旬からミャンマー連邦マンダレー管区のポパ山{玄武岩の火山(標高1518m)、バガン南東平原に位置}周辺の植物インベントリー調査,そして本研究ではソロモン諸島が主目的地ではあったが,初年度10月に交付内定通知され準備を行うにも3ヶ月以内に調査を終える必要があり,ソロモン諸島と同じ植物区系に属する台湾を調査対象国に置き換え,台湾国東北部(台北以北)~中央山岳地帯(台中まで)の植物インベントリー調査を実施した.過去1年前の予備調査からイチイ属Taxus(生薬「紅豆杉」として利用),クロモジ属Lindera (生薬「鳥樟(根)」類縁品として利用)など,現行漢方薬原料代替植物としての可能性ある種類を中心に探索収集した. 本調査で蒐集した植物標本は,さく葉標本の同定が進み学名が解明され次第,研究分担者,連携研究者らへ乾燥植物試料及び80%EtOH抽出乾燥物を送付する.現在の所,高知県立大学及び高知大学へネパール産試料数として,初回に96点及び第二回目には36 点(26種)を提供した。さらに同大学へソロモン諸島産試料数として,初回及び第二回目合わせてに111点(57種)を提供した.両大学からの各試料の薬理活性評価結果については次年度早々の提出を待っている.そして,本年度の採集植物数の総計は,台湾産レアープランツについて、さく葉・生薬標本は89点,同じくミャンマー産レアープランツについて30点(ミャンマー),そして渡航前に文献調査を行った「台湾原住民族に利用されている有用・薬用植物」281種のリスト化を行った後,調査地で観察できた有用植物は158種(レア-プランツは台湾全維管束種数の約1%の50種前後を予想)に達した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度採択時期が10月以降に発表さたため、それ以降の交付金使用となり、予定していた海外インベントリ―調査を全て実施できなかったが、初年度はミャンマー連邦および台湾国に絞り、年度内に調査を終えることが出来た。当初予定していた調査地であるソロモン諸島と同じ黒潮ライン上に位置する台湾での調査では、一定の成果を得ることが出来た。過去基盤研究(A)で採集した試料を元に各種活性試験を既に着手していることから、次年度前半には、ミャンマーおよび台湾での調査データに対し、地理空間技術GISによる解析を加えることで、レアープランツの自生地環境要素と薬理活性との関係性を解明する。新規探索に向けた地理情報的な指針を立てることに役立つことになり、一定の成果を得ることが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
初年度調査が出来なかったネパール国を中心にアジア圏(カンボジア、ミャンマー、そして台湾)でのインベントリ―調査を早い時期に終わらせるような研究計画を立て、本研究のスタートダッシュが大切である。そこで、代表研究者の渡邊の調査に分担研究者が同行することで、効率よく成果をまとめ上げていきたい。
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