研究課題/領域番号 |
25242034
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山中 佳子 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (30262083)
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研究分担者 |
武村 雅之 名古屋大学, 減災連携研究センター, 教授 (10416852)
都築 充雄 名古屋大学, 減災連携研究センター, 准教授 (30645007)
石川 寛 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (30612527)
溝口 常俊 名古屋大学, 環境学研究科, 名誉教授 (50144100)
羽賀 祥二 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (30127120)
虎谷 健司 名古屋大学, 減災連携研究センター, 助教 (20644983)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 地震 / 古文書 / 南海トラフ |
研究実績の概要 |
・名古屋市蓬左文庫の調査を行い,東高木家文書の中に当主日記(嘉永2年~安政2年)を収集した.徳川林政史研究所では,「越後地震聞書」「尾州御留守日記」「江戸御小納戸日記」「道徳前新田御用留」「徳川慶恕日記」,申継帳,震災費帳徳川邸,愛知通信往復簿を収集,翻刻を行った.東京都立中央図書館所蔵木子文庫では濃尾地震で被害を受けた名古屋城の資料を収集した. ・今年度も昨年度に引き続き高知県に関して出版されている県史,市史,町史,村史,郷土史などを収集した.高知県の資料の収集はほぼ終了した.それらに書かれている前震,余震活動,地震の揺れ方,津波到来の時間,高さなどの情報を地図に落としながらの整理は昨年度に引き続き行った.四国において発生した江戸時代から現在に至るまでの災害に対して当該地域の人達の対処方法について検討した. ・高知県,愛知県,和歌山県の神社明細帳のうち地震に関する記載がある神社の情報の収集を行った.過去帳については豊田市2ヶ寺,名古屋市2ヶ寺,長崎市2ヶ寺閲覧し,それぞれの寺院の檀家での死者数の変化を調べた. ・「東海道砂浚御手伝一件」(真田家文書),高田市立図書館蔵「駿府御城御普請中記録」(「榊原文書」)を分析し,宝永地震の富士川流域被害,駿府城石垣の被害と修復について現地調査,史料調査を行った. ・昨年度行った「新収日本地震史料」,「日本の歴史地震史料」に関するデータベースの検索システムを構築した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・古文書等資料収集:収集については着実に進んでいる.神社明細帳については本年度高知県の全地域の調査を行う予定であったが,神社数が多く2/3程度しか進まなかった.海岸沿いの地域については収集が終わっているため南海トラフ地震に関する情報はほぼ集まったと思うが,残りは次年度行う予定である. ・地震情報の判読:高知県,愛知県の地方史収集についてはほぼ終了した.史料から地震活動を焼き直す作業については地域毎,地震毎に整理を行っているが,予定よりやや遅れ気味である. ・宝永地震の被害と修復に関する史料調査については現地調査も終わり,研究成果を論文にまとめた. ・史料の検索システムについては予定通り順調に進み,Webサイトを公開した.
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今後の研究の推進方策 |
・古文書等資料収集:来年度は最終年度ではあるが,古文書の収集および翻刻,地方史等の収集については継続進行する. ・地震情報の判読:来年度は最終年度ということもあり,地域をある程度絞った上で地図情報を活用して整理していく予定である. ・史料のデータベース:データベースに追加できる情報を追加するとともに,これらと地理情報を組み合わせて将来の災害軽減に活かせるような仕組みを考え公開を予定している.
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