研究課題
・高知県の神社明細帳の調査を完了し,そこに記載されていた地震被害について宝永,安政,昭和にわけ,震源域を考える上で必要な特徴を抽出した.また昨年度作成した「新収日本地震史料」「日本の歴史地震史料」に関するDBと震源位置情報を結びつけ,新たな検索システムを構築しWEBで公開をした.・西高木家文書や徳川林政史研究所所蔵の尾張徳川家文書などの調査・収集と解読を進め、古文書に残された安政東海地震の情報を抽出した.また、研究成果の一環として附属図書館春季特別展「古文書にみる地震災害」(2016年2月5日~28日)を開催し、図録を作成した.・18世紀初頭の巨大災害(元禄地震、宝永地震、宝永富士山噴火)における救済・復旧・復興に関する資料調査を行った.特に元禄地震による江戸市中の被害、及び江戸城石垣崩落の修築に関する大名手伝普請に関わる大名家文書を集中的に調査し,研究発表,論文発表を行った.また、三重県沿岸地域の1707宝永地震・1854安政東海地震に関する津波碑調査を行い,小論を執筆した.・安政東海地震後の道徳前新田(現在の名古屋市南区に存在した新田)に関する記録である「道徳前新田御用留」(徳川林政史研究所蔵)を翻刻した。その内容より、安政東海地震時における当該地域の地震動・津波による被害に関する情報を得た。さらに寺院における被害について詳細に調査を行い,整理した.・国際歴史地理学会、世界歴史家大会、第3回東アジア環境史学会、京都大学数理解析研究所でこれまでの成果報告を行った。とりわけ、中国で開催された世界歴史家大会では、災害をめぐるセッションで過去帳からみとめられた日本の歴史災害を紹介した。名古屋市防災危機管理局との連携で、名古屋市での歴史災害地の分布を江戸時代、明治~昭和戦前、昭和戦後~平成の3期に分けてA1サイズのポスターにして示し、市内の小・中学校、図書館などに配布した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
今年度作成した史料検索システムは地図情報から歴史地震の検索し,その地震がどの史料に載っているのかが検索できるシステム.
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国史学
巻: 218 ページ: 1-43
名古屋大学重要文化財馬場家住宅研究センター報告
巻: 1 ページ: 165-178
多摩のあゆみ
巻: 158 ページ: 18-31
千葉史学
巻: 66 ページ: 31-66
http://www.seis.nagoya-u.ac.jp/HistEQMap/