研究課題/領域番号 |
25242055
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
黒木 裕士 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20170110)
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研究分担者 |
秋山 治彦 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60402830)
青山 朋樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90378886)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | リハビリテーション / 関節軟骨 / 軟骨細胞 / 物理的刺激 |
研究実績の概要 |
関節軟骨には再生能力がないので軟骨損傷を放置すると自然治癒せずに変性が進み、やがて変形性関節症に至ってしまう。そのため種々の関節軟骨治療法が検討されており、そのひとつに骨軟骨移植術がある。この骨軟骨移植術のリハビリテーションおよび変形性膝関節症に対するリハビリテーションを研究する目的で、関節軟骨および軟骨細胞に対して物理刺激を加える基礎研究を行った。具体的にはプロジェクトAでは研究①を、プロジェクトBでは研究②~④を実施した。 研究①では家兎の膝関節に骨軟骨移植術を施し、経過を肉眼的、組織学的、および免疫組織化学的に観察した。研究②では、ラットの膝関節前十字靭帯(ACL)を切離するACLTにより、ラットの変形性膝関節症モデルを作り、通常飼育して荷重する群、一定期間免荷して荷重しない群、トレッドミルで中等度の負荷で走行させる群、トレッドミルで高強度の負荷で走行させる群の各群を比較した。中等度の運動を実施した群において変形性関節症の進行を遅らせる効果があると推察された。研究③の膝関節固定の研究ではラット膝関節をキュルシュナー鋼線とワイヤーおよびレジンで固定し、固定後4週、8週の組織学的変化等を解析した。短期間の固定ではなく、長期間の関節固定では、関節軟骨にも影響がおよび、変性が認められた。研究④の軟骨細胞に対する温熱刺激の影響に関する研究では摂氏32度、37度、および42度の3種類の温度で刺激し、熱ショック蛋白、タイプIおよびタイプIIコラーゲン、等々の比較を行った。37度が軟骨代謝の面で良い結果が得られた。 関連学会で研究情報を収集するとともに、研究成果を国際学術誌の論文として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
とくに大きな支障がなく研究は進捗し、成果が得られて国際誌等に論文が発表できているため
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今後の研究の推進方策 |
今後も今年度と同様に研究を継続するとともに、新たな研究手法も導入する計画である。
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