研究課題/領域番号 |
25242065
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
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研究分担者 |
檜垣 靖樹 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10228702)
道下 竜馬 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 講師 (10632028)
上原 吉就 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70373149)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 健康寿命 / 介護予防 / 至適運動強度 / 運動トレーニング |
研究実績の概要 |
高齢者を対象に簡易に行うことができる乳酸閾値強度の間欠式運動中に脳細胞新生を促す血清IGF-1濃度が上昇することを確認した。 横断調査では高齢者1073名の心身機能データを収集し、身体機能低下者の認知機能が低下していることを明らかにした。そのうち脳MRIデータのある80名において、身体機能低下者は脳萎縮が顕著であることを明らかにした。75名に実施した12週間のスロージョギング運動介入では、下肢骨格筋量、有酸素能、身体機能が有意に向上することを明らかにした。また簡易に測定できるチェアスタンドとTimed Up and Goが認知機能低下のスクリーニングツールとして有効であることを明らかにした。 高齢者の運動介入研究を行い間欠的スロージョギングトレーニングにより 低体力者の有酸素能力が向上することを明らかにした。過去に行われた高齢者に対する運動介入研究では,トレーニング以外の活動量が低下し、1週間の活動量は変化しないという結果であるが、本研究での活動量の上昇は、スロージョギングという容易にできる運動様式であるからの成果であろう。 MCIを含む認知機能低下が疑われる高齢者に対し、2年間運動を継続した結果、現段階で認知症の発症は皆無である。また、運動プログラム参加者の年間総医療費は、二年間で一人当たり12万円減少し、プログラム非参加者と比較すると2年間で一人当たり約47万円の医療費増加抑制効果が見られた。 メタボリック症候群及び予備軍の介入研究では、初回と比較し明らかなスタミナの改善が確認され、医療費も3年間で一人当たり約6万円の医療費増加抑制効果が見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高齢者の認知機能低下者(MCI)の割合は14%であるが、本研究に参加した1500名のボランティアのうちMCと認知機能低下者Iはわずか6%であったため、当初予定した人数に達していない。
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今後の研究の推進方策 |
高齢者の認知機能低下者の被験者の人数を増やすために、近隣の病院に協力をお願いしている。
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備考 |
福岡大学基盤研究機関 身体活動研究所 http://www.fuipa.spo.fukuoka-u.ac.jp
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