研究課題/領域番号 |
25244011
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研究機関 | 国際日本文化研究センター |
研究代表者 |
稲賀 繁美 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (40203195)
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研究分担者 |
劉 建輝 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (00321620)
山田 奨治 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (20248751)
藤原 貞朗 茨城大学, 人文学部, 教授 (50324728)
呉 孟晋 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部列品管理室, 研究員 (50567922)
榎本 渉 国際日本文化研究センター, 研究部, 准教授 (60361630)
橋本 順光 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (80334613)
鞍田 崇 明治大学, 理工学部, 准教授 (80469618)
大西 宏志 京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (90351361)
CRYNS Frederik 国際日本文化研究センター, 研究部, 准教授 (90370139)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 芸術政策・産業 / 海賊 / 密貿易 / 知的財産 / 情報加工 |
研究実績の概要 |
本研究は、ひろく「海賊行為」一般をこの500年の世界史の展望のなかに位置づけることを目的とする。 1.初年度の分科会ごとの実績の概要は以下のとおりである。 (1)国際秩序と海賊:研究者から情報を取得し、台湾、インドの海外の学会で研究実績を発表した。(2)商品交易路:研究代表者所属機関での研究協力の一環として、欧州日本学会議関連事業(京都)で、研究実績を踏まえたシンポジウムを開催した。(3)著作権/複製権:研究代表者・研究分担者が関連する著作、論文を刊行し、フランス他の学会参加、講演、研究会実施、学会発表を行なった。(4)国際法と海賊:在外研究に並行して、複数の論文および論文集の成果刊行が見込まれる。(5)贋作/複製:本件をめぐる公開討論会を催した。「続・物からモノへ:うつしとうつわ」(遊狐草舎)、および付属した研究会「偽物/海賊/植民地主義」(2014年3月)。この成果に立脚し、その延長で来年度にむけて海外企画を構想中である。
2.2014年度への繰り越し分の成果は、以下のとおりである。 (1)ライデン大学フィアレー研究員との共同研究「日蘭文化交渉と海賊行為」のための文研調査・分析の一環として平戸商館文書の整理(研究分担者:クレインス)。1633年以前の東インド会社関係の研究往復書簡を、ほぼ網羅的に特定できた。(2)欧文エディティング外注謝金により、刊行に必要な欧文報告書論文の編集作業の一部を完了した。(3)平成26年11~12月、中国浙江省で他の研究者の協力を得て、日中関係史に関わる現地調査を行なった。近年学界に紹介された書籍、『太平抗倭図』『山交寺開田記』については、ともに現地調査を行ない、温州泰順県の明碑現物を精査して表釈文の修正を行なった。さらに台州・温洲の史跡・博物館で文献に記される倭船漂着地・貿易管理施設・新羅人居留地などの位置の特定に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
いずれの分科会も順調に研究が進捗しており、初年度から研究会実施、社会発信、実績成果の社会還元などが実現しつつあるため。
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今後の研究の推進方策 |
1.パリ日本文化会館で,本研究の成果を内外の観衆・聴衆に問う目的の展覧会および関連国際シンポジウムを計画している。 2.研究代表者および研究分担者は、本研究に関する論考を複数、平成26年度での刊行の準備している。また国内および海外から複数の会合への参加を要請されており、それらにおいて本研究の成果を公表する予定である。 3.雇用している研究協力者を中心企画者として、韓国済州大学での国際シンポジウムを予定している。これにはこの研究協力者の参加あるいは協力を仰ぐ予定である。その内容はブランドの開発、商業取引や芸術創作における海賊行為などを含み、本研究には不可欠な催しとなる。その組織および実現には、この研究協力者の関与は不可欠となる。
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