研究課題
基盤研究(A)
本研究の目的は、近年の批評理論・文化理論の展開をふまえ、エドマンド・バークからレイモンド・ウィリアムズまでの近現代英国批評を国際的に再検討することで、人文学研究、とりわけ文化に関わる研究に独自の貢献を行うことであった。その際、英国批評のなかで「残滓的」とみなされている批評家および著作に注目し、英国批評の伝統と歴史の中心に位置する「文化をめぐる思想」を系譜学的に考察しつつ、カルチュラル・スタディーズの基礎的方法論構築の作業を行った。その結果、英国の文化批評の系譜が、同国における産業化の経験とそれへの反応と不可分であることが明らかとなった。
人文学