研究分担者 |
坂本 正 南山大学, 人文学部, 教授 (60205771)
六川 雅彦 南山大学, 人文学部, 准教授 (40434609)
伊東 祐郎 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (50242227)
嶋田 和子 清泉女子大学, 文学部, 非常勤講師 (90725318)
野口 裕之 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (60114815)
由井 紀久子 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (20252554)
野山 広 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40392542)
李 在鎬 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 准教授 (20450695)
西川 寛之 明海大学, 外国語学部, 講師 (30387302)
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研究実績の概要 |
本科研は日本語教育にとって喫緊の課題である実用性(容易に短時間で実施可能)と汎用性(多様で多数の被験者に実施可能)に富む口頭能力テスト(通称JOPT)の作成を目的に取り組んできた。最終年度の目標として、(1)アカデミック(A)、ビジネス(B)、コミュニティー (C)の3領域の試験問題のモデル作成、(2)各問題間の整合性の確保、(3)国内外での試行、(4)妥当性の高い能力測定評価基準の作成、(5)テスト全体を統括するシステム作り、(6)テスト実施マニュアルの作成とテスター養成の実施、を目指した。 (1)については、発話収録機能を持ったタブレットを使い、イラスト、あるいは、グラフを媒介に問題提示を行い、各領域15分程度で終了する対面、即回答型テストの試行版を作成した。(2)に関しては、3領域それぞれに3レベル(Step1, 2, 3)を設け、Step 1には全領域共通の基礎的問題を、Step 2(記述説明型)、Step 3(意見表明型)にはそれぞれ10問ずつ、合計20問の問題を作成。それら全ての問題間の難易度とテスター間の評定の厳しさの差を見るため多相ラッシュ分析を念頭に置いたプレ・パイロット・スタディを実施した。具体的には8名の科研メンバーが被験者40名を対象に3領域全ての試行版テストを実施、かつ、その結果の評定作業を行なった。その結果は現在分析中につき、報告は継続採用の決まった次期科研に持ち越すことになった。(3)については、トライアル版の試行のみ国内で行った。(4)については、A, B, C3領域それぞれの能力規定は作成したが、それを問題作成に反映する能力構成概念の理論的枠組みを確定する段階にまでは至っていない。(5)はタブレット上に収録された音声データを評定し、その結果をサーバーに配信するシステムを完成させた。最後の(6)についても次期科研への持ち越しとなった。
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