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2013 年度 実績報告書

軍縮・軍備管理の破綻に関する総合的歴史研究―戦間期の武器移転の連鎖構造を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 25244029
研究種目

基盤研究(A)

研究機関明治大学

研究代表者

横井 勝彦  明治大学, 商学部, 教授 (10201849)

研究分担者 奈倉 文二  獨協大学, その他部局等, 名誉教授 (10007825)
小野塚 知二  東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (40194609)
倉松 中  青山学院大学, 国際政治経済学部, 准教授 (40327292)
高田 馨里  大妻女子大学, 比較文化学部, 准教授 (40438172)
福士 純  岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (60600947)
永岑 三千輝  横浜市立大学, その他の研究科, その他 (70062867)
田嶋 信雄  成城大学, 法学部, 教授 (80179697)
鈴木 淳  東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (80242048)
西牟田 祐二  京都大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (90183897)
竹内 真人  日本大学, 商学部, 准教授 (20520729)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード武器移転 / 軍縮 / 兵器産業 / 技術移転
研究概要

年末の研究合宿(佐世保)や研究会(明大)での議論を踏まえて、横井勝彦編『軍縮と武器移転の世界史ー「軍縮下の軍拡」はなぜ起きたのかー』(日本経済評論社、2014年)を刊行することが出来た。本書には、本科研の共同研究メンバーの研究成果が集約されており、両大戦間期における国際軍縮会議の経緯とそこにおける諸列強の思惑、両大戦間期の「軍縮下における軍拡」の実態、さらには軍縮下の日本における軍拡の実態、以上をもっぱら経済史的な視点から実証的に分析した。
本共同研究の課題は、総合的歴史研究を通じて、兵器の拡散防止と軍縮を阻む近現代世界の本質的構造を解明することにある。大量殺戮兵器の拡散阻止は冷戦後の安全保障上の最重要課題である。また、小型武器の拡散に関しても、武力紛争を長期化させて途上国の開発支援を阻む重大な問題として度々指摘されている。だが、軍縮・軍備管理は冷戦後に限った問題では決してない。これが本研究の基本的な視点である。
第二次大戦以降、武器取引は急速に拡大し、複雑化したが、その構造は既に第一次大戦以前に形成されていた。兵器産業・武器移転史に関する我々の共同研究は、すでにその点を明確にしてきたが、その成果を踏まえて本研究は、経済史・国際関係史・帝国史・軍事史の多角的な視点から、両大戦間期における軍縮・軍備管理破綻の構造を総合的に検討する。そこでの成果の第1弾が上記の『『軍縮と武器移転の世界史』である。今後は、「武器移転の連鎖の構造』という視点から、より多角的・構造的な研究を展開していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1、兵器生産・武器移転史フォーラム(政治経済学・経済史学会)のほぼ毎月の開催に積極的に貢献してきた。
2、海外研究協力者(Krause[スイス]、Maiolo[イギリス])との共同研究体制を確立できた。
3、横井編『軍縮と武器移転の世界史ー「軍縮下の軍拡」はなぜ起きたのかー』(日本経済評論社、2014年)を刊
行できた。

今後の研究の推進方策

本研究では、これまで「送り手」と「受け手」の二国間(例えば日英間)だけで完結する閉ざされた事象として捉えてきた武器移転を、多角的な視点より、連鎖的な事象(つまり武器移転の「受け手」がやがては「送り手」に転化・拡散しうる連続過程)として浮彫にしていく。軍縮と軍備管理が困難をきわめ、その取組みがたえず破綻を繰り返してきた原因の究明には、「武器移転の連鎖の構造」を動態的なものとして把握することが重要と考えている。この視点を本共同研究のメンバー全員が共有している。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 19世紀後半におけるイギリス帝国経済統合論とカナダ -ドミニオン商業会議所と駐英カナダ代表の事例を中心に-2013

    • 著者名/発表者名
      福士 純
    • 雑誌名

      カナダ研究年報

      巻: 33 ページ: 37-54

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 1942年ドイツ軍需経済の課題とシュペーア―ナチス原爆開発挫折の要因分析のために―2013

    • 著者名/発表者名
      永岑三千輝
    • 雑誌名

      横浜市立大学論叢

      巻: 65 ページ: 217-236

  • [学会発表] 宗教と帝国の関係史

    • 著者名/発表者名
      竹内真人
    • 学会等名
      社会経済史学会
    • 発表場所
      東京大学本郷キャンパス
  • [学会発表] 福音主義と「人道主義」

    • 著者名/発表者名
      竹内真人
    • 学会等名
      イギリス帝国史研究会
    • 発表場所
      東海大学代々木キャンパス
  • [学会発表] 19世紀後半のカナダにおける保護主義とイギリス帝国経済

    • 著者名/発表者名
      福士 純
    • 学会等名
      政治 経済学経済史学会中国四国部会
    • 発表場所
      広島大学東千田キャンパス
  • [学会発表] 19世紀後半におけるイギリス帝国経済統合論とカナダ

    • 著者名/発表者名
      福士 純
    • 学会等名
      中国四国 歴史学地理学協会
    • 発表場所
      鳴門教育大学
  • [図書] 軍縮と武器移転の世界史ー「軍縮下の軍拡」はなせおきたのかー2014

    • 著者名/発表者名
      横井勝彦編著
    • 総ページ数
      434
    • 出版者
      日本経済評論社
  • [図書] ナチス・ドイツと中国国民政府2013

    • 著者名/発表者名
      田嶋信雄
    • 総ページ数
      362
    • 出版者
      東京大学出版会

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公開日: 2015-05-28  

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