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2013 年度 実績報告書

帝国日本の移動と動員

研究課題

研究課題/領域番号 25244030
研究種目

基盤研究(A)

研究機関小樽商科大学

研究代表者

今西 一  小樽商科大学, 商学部, 教授 (20133621)

研究分担者 石川 亮太  立命館大学, 経営学部, 准教授 (00363416)
石原 俊  明治学院大学, 社会学部, 准教授 (00419251)
白木沢 旭児  北海道大学, 文学研究科, 教授 (10206287)
井澗 裕  北海道大学, スラブ研究センター, 研究員 (10419210)
松田 京子  南山大学, 人文学部, 教授 (20283707)
田中 隆一  公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 研究員 (20647820)
河西 英通  広島大学, 文学研究科, 教授 (40177712)
塩出 浩之  琉球大学, 法文学部, 准教授 (50444906)
水谷 清佳  東京成徳大学, 人文学部, 准教授 (50512117)
平子 玲子 (広瀬 玲子)  北海道情報大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60216596)
三木 理史  奈良大学, 文学部, 教授 (60239209)
玄 武岩  北海道大学, その他の研究科, 准教授 (80376607)
中村 平  神戸女子大学, 文学部, 助教 (80632116)
天野 尚樹  北海道大学, スラブ研究センター, その他 (90647744)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード帝国 / 移動 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 韓国 / 東南アジア / 中国 / 動員
研究概要

本年度は研究初年度であることから、まずは研究分担者および協力者の問題意識を共有することに重点を置いた。そこで、7月に大阪の釜ヶ崎において現地見学を実施すると同時に、京都で分担者の研究成果に関する書評会を実施した。そのうえで今後の研究計画について討論すると同時に、さしあたり本年度の共同調査を米国、台湾、韓国で実施することを決定し、また代表者および分担者の個別研究に関する方向性の報告を行った。
まず、米国調査は8月末から9月はじめにかけて実施し、まずハワイ大学およびホノルル周辺の移民関係資料の調査を実施し、「移民日記」をはじめとした貴重な資料を収集・撮影すると同時に、ハワイ大学移民研究の水準についても知見を得ることができた。その後ボストンへ移動し、ハーバード大学で本研究に関わる移動と動員をテーマとしたワークショップを実施して意見・情報交換を行った。さらにワシントンD.C.へ移動して、米国国立公文書館および米国議会図書館などで所蔵資料の調査を行った。
つぎに台湾調査は1月初旬に実施し、南投の国史館台湾文献館を訪問して台湾総督府文書の調査を実施した。台南では、台湾先住民の市議会議員とも懇談し、日台の先住民政策や脱植民化について意見交換した。次に台南の国立台湾歴史博物館を見学して学芸員から説明を受けたのち、台北へ移動して国立台湾大学歴史学部で研究会を持って交流をはかった。
さらに2月末から3月初旬に実施した韓国・中国調査では、平成26年度の本調査の準備に重点を置きつつ、①朝鮮戦争の体験に関するインタビュー、②サハリン帰国者へのインタビュー、③2014年夏季に開催する研究会のための相談(忠南大・東国大・漢陽大)、④国家記録院へ研究協力依頼のための訪問と打ち合わせ、⑤国家記録院での資料収集、安山市国境のない村視察などを実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、これまで帝国日本、あるいはそれに関連したテーマで研究を進めてきたメンバーを集め、まずは研究会を継続的に開催し、資料所在情報を共有しつつ年1~2回の資料・現地調査を実施することを目的としていた。
そのうち、研究計画調書に記載した平成25年度の研究計画は、共同調査はもちろんのこと、分担者による個別研究も含めれば予定地域をほぼ網羅して実施できており、ひとまず順調な滑り出しと判断している。もちろん、地域によって精粗が見られるため、今後はその格差の解消に努めることが求められよう。

今後の研究の推進方策

本年度については現在のところ下記の3つの活動を計画している。
① 研究会の開催:2013年度には全体研究会は京都で書評会を兼ねて1度実施したにとどまったが、本年度はこれまでの研究成果を共有するためにも複数回の研究会を行う。また、それに合わせて韓国、台湾、中国、アメリカ合衆国などからの研究者招聘を行い、10月頃に国際シンポジュウムを実施する予定である。
②共同調査:夏期休暇中に8月にソウルでナクスンデ研究所と、大田で許粋烈教授らと研究会を持ち、済州島の調査に行くことを計画している。さらに春期休暇中に韓国国家記録院での資料調査を計画している。
③個人調査:各分担内容に即して 韓国、中国、ロシア極東、台湾、日本で個別調査を実施し、次年度以後の研究および共同調査の基盤形成を考える。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] 白鳥事件とは何か2014

    • 著者名/発表者名
      今西一
    • 雑誌名

      小樽商科大学 商学討究

      巻: 64 ページ: 3~19

  • [雑誌論文] 越境するアニメソングの共同体-日本大衆文化をめぐる韓国の文化的アイデンティティとオリジナルへの欲望2014

    • 著者名/発表者名
      玄武岩
    • 雑誌名

      国際広報メディア・観光学ジャーナル

      巻: 18 ページ: 25~47

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 映画『セデック・バレ』から考える台湾先住民と日本における脱植民化と『和解』2014

    • 著者名/発表者名
      中村平
    • 雑誌名

      グローバル・ローカル研究 Global-Local Studies

      巻: 7 ページ: 25~32

  • [雑誌論文] 植民地から本国へ―ある女性植民者二世の葛藤―2013

    • 著者名/発表者名
      広瀬玲子
    • 雑誌名

      移民研究年報

      巻: 19 ページ: 19~37

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南満洲鉄道の成立と大豆輸送2013

    • 著者名/発表者名
      三木理史
    • 雑誌名

      人文地理

      巻: 65 ページ: 107~128

    • 査読あり
  • [学会発表] 帝国日本と国内植民地

    • 著者名/発表者名
      今西一
    • 学会等名
      第111回史学会大会
    • 発表場所
      東京大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 近代東北が見た〈日本〉

    • 著者名/発表者名
      河西英通
    • 学会等名
      法政大学国際日本学研究所シンポジウム「国際日本学の方法に基づく〈日本意識〉の再検討」アプローチ(1)
    • 発表場所
      法政大学市谷キャンパス
    • 招待講演
  • [学会発表] Sakhalin, Kunasir, Yonaguni, and Tsushima: Current situations in the Japanese ‘border’ regions

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi ITANI
    • 学会等名
      Western Social Science Association: ABS (Associaion for Borderland Studies)
    • 発表場所
      Denver, Colorado
    • 招待講演
  • [学会発表] 音楽の生成の場としての「マダン」

    • 著者名/発表者名
      水谷清佳
    • 学会等名
      成城大学グローカルセンター公開シンポジウム
    • 発表場所
      成城大学
    • 招待講演
  • [図書] 大津透ほか編『岩波講座日本歴史』152014

    • 著者名/発表者名
      塩出浩之:北海道・沖縄・小笠原諸島と近代日本
    • 総ページ数
      1~62
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 帝国の思考―日本「帝国」と台湾原住民―2014

    • 著者名/発表者名
      松田京子
    • 総ページ数
      1~274
    • 出版者
      有志舎
  • [図書] “Sakhalin / Karafuto: the Colony between Empires”2014

    • 著者名/発表者名
      AMANO Naoki
    • 総ページ数
      119~132
    • 出版者
      Dalnauka
  • [図書] 日本の歴史 37号 近代2 維新政府 文明国の道2013

    • 著者名/発表者名
      今西一:文明開化
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      朝日新聞出版
  • [図書] 蘭信三編著:帝国以後の人の移動2013

    • 著者名/発表者名
      田中隆一:在中国朝鮮人の帰還
    • 総ページ数
      73~103
    • 出版者
      勉誠出版
  • [図書] <群島>の歴史社会学――小笠原諸島・硫黄島、日本・アメリカ、そして太平洋世界2013

    • 著者名/発表者名
      石原俊
    • 総ページ数
      1~202
    • 出版者
      弘文堂

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公開日: 2015-05-28   更新日: 2015-06-16  

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