研究課題/領域番号 |
25244031
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
仁木 宏 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (90222182)
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研究分担者 |
中井 均 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (10621427)
本多 博之 広島大学, 大学院文学研究科, 教授 (30268669)
山村 亜希 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (50335212)
秋山 伸隆 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (60142337)
津野 倫明 高知大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (60335916)
堀 新 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (80296524)
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研究期間 (年度) |
2013-10-21 – 2018-03-31
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キーワード | 日本史 |
研究実績の概要 |
守護所シンポジウム2「新・清須会議」を平成26年 8月23日(土)・8月24日(日)、清須市清洲市民センターにて開催した。研究発表は、「基調報告;尾張からの問題提起」鈴木正貴(愛知県埋蔵文化財センター)、「濃尾地域の総括」内堀信雄(岐阜市教育委員会)、「総論-守護所・戦国城下町の空間構造と社会の全体構造-」仁木宏(大阪市立大学)など。15世紀末から16世紀にかけての全国の守護所、城下町の事例をもとに、共通する発展段階、地域による偏差などについて議論した。城下町科研・徳島研究集会「阿波の守護所・城下町と四国社会」を平成26年11月22日(土)~24日(月・休)、徳島大学常三島キャンパスにて開催した。研究発表は、基調報告・石井伸夫(徳島県立鳴門渦潮高等学校)「阿波の守護所・城下町 趣旨説明をかねて」、山村亜希(愛知県立大学)「勝瑞から一宮・徳島へ」、重見高博(藍住町教育委員会)「守護町勝瑞遺跡の発掘調査成果」、基調報告・仁木宏(大阪市立大学)「守護所・戦国城下町の構造と変遷」など。阿波国における中近世移行期の社会変動と、城下町を中核とする地域変動が密接にリンクしていることを具体的事例のなかで解明した。城下町科研・中津研究集会「中世都市の黄昏と近世城下町の曙光」は、平成27年2月21日(土)~22日(日)、中津市立小幡記念図書館にて開催した。研究発表は、「豊後府内の黄昏と近世府内城下町の曙」五十川雄也(大分市教育委員会)、「大内氏の城下町・周防山口の黄昏」丸尾弘介(山口市教育委員会)、「中世都市博多の終焉と周辺地域における都市的な場の様相」水野哲雄(福岡市)、など。関門海峡をはさむ複数国の事例から中近世移行期の城下町の変容についてはきわめて多様な様相があったことを明らかにした。この他、平成27年度の研究集会の準備として、奈良(葛城市)、福井市で準備会を開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究集会については3回開催した。いずれも準備会を重ね、当日は100ページにのぼるレジメ集(報告書)を用意した。全国から多くの参加者を得て議論は活発であった。それぞれの研究集会を通じ、東海、阿波、北部九州・中国地方西部の地域的特色が浮き彫りになったのみでなく、列島社会に広く通底する中近世移行期における城下町のあり方、城下町を中心とする地域社会の構造などが解明された。研究代表者は、いずれの研究集会でも総論的な報告、ないしは総括発言を担当した。 平成27年度の研究集会の準備会合を複数回催した。また平成28年度の研究集会の会場を決定し、地元研究者の方々と具体的な協議に入っている。 平成26年度に開催した研究集会の成果を中心にまとめる学術図書の刊行準備に入った。東海を中心とする成果(高志書院)、阿波国を中心とする成果(思文閣出版)をそれぞれまとめ直し、平成28年度に刊行するべく準備会合や研究会を重ねている。
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今後の研究の推進方策 |
城下町科研福井集会「中近世移行期越前国における都市・地域・権力 -一乗谷から北庄(福井)へ-」を平成27年6月20日(土)・21日(日)に、福井市地域交流プラザで開催する。研究発表は、 松浦義則「中世後期越前における都市と地域編成」、阿部来「平泉寺の地域編成と勝山・大野・北庄への転成」、宮永一美「西山光照寺と町・町人-一乗谷・安波賀と北庄-」、赤澤徳明「笏谷石に見る権力の展開」、御嶽貞義「北庄(福井)城下町の発達-考古学を中心に-」、長谷川裕子氏「領域編成と権力構造 -「郡」と「領」-」、仁木宏「16世紀における都市と権力-全国からみた越前-」を予定している。城下町科研大和集会は、平成27年10月31日(土)~11月2日(月・休)に、葛城市歴史博物館で開催する。研究発表は、①城下町・陣屋町の成立と変容、・郡山:山川均(大和郡山市教育委員会)、・高取:冨田真二(高取町役場)、・宇陀松山:辻本宗久(宇陀市教育委員会)、・新庄:稲垣翔(葛城市歴史博物館)、・竜田:葛本隆将(平群町教育委員会)、・五条二見城と五条新町:山崎竜洋(五條市教育委員会)、・田原本:清水琢哉(田原本町教育委員会) ■特論;・大和国の近世城下町と陣屋町:土平博(奈良大学) ・今井町・八木と十市氏:福島克彦(京都府大山崎町歴史資料館)、・真宗寺内町と城下町:岡村喜史(本願寺史料研究所委託研究員) ■総論;・稲垣翔「中近世移行期大和における城・陣屋と地域社会」、・仁木 宏「中近世移行期における大和国の特徴」を予定している。さらに山陰集会(開催地は米子市を予定)を開催する予定である。 平成28年度に実施する、北陸(金沢市を予定)、東海(岐阜市を予定)、大坂についても開催準備を推進する。
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