研究課題
H27年度は、主として論文を査読付き国際学術雑誌に公刊し、インドムンバイにおいてIGIDRの協賛の元ガバナンスと長期成長についての国際シンポジウムを開催した。ファミリービジネスを中心とした長期の経営財務行動・戦略を定量的に把握するため、これまでに構築した上場同族企業データベースの観察期間を延長した。長期投資意思決定のためのハードル・レートしての自己資本コストの測定に直結する株式の価格発見過程をファイナンスマーケットマイクロストラクチャーの方法論により明らかにした。この成果は、Journal of Family Business Managementに、ファミリービジネスはCSPの達成度が劣るが技術情報があまり重要ではない産業群でファミリーからの経営者にも積極的な役割が見いだされるなどの結果を公刊した。The Japanese Accounting Reviewでは、ファミリービジネスが利益の質について、earnings managementが小さく質がより高いこと、経済コストを伴うreal earnings managementをあまり選ばないこと、また破産の確率がより低いことなどを明らかにした。さらに、当科研によりインドムンバイで開催した国際シンポジウム、また経営財務研究学会発表において、長期維持性に必須な研究開発投資やパテントの数、経済的価値は、ファミリービジネスは全般に劣っているが創業者は大き研究開発投資を行うこと明らかにされた。 一方、別論文で医薬品を中心とする産業で、額はともかく一点集中した投資を行っていることが明らかにされた。また、上場全企業について長寿と成長についてのアンケート調査を行い、現在その中間集計まで終わり、紀要にて公刊した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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慶應義塾商学会 ディスカッションペーパー
巻: FY15 ページ: 0-15
The Japanese Accounting Review
巻: 5 ページ: 21-47
Journal of Family Business Management
巻: 5 ページ: 192-217
10.1108/JFBM-08-2013-0019
Review of Development Finance
巻: 5 ページ: 43-52
http://dx.doi.org.10.1016/j.rdf2015.005.002
http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~kekubota