視覚刺激の点滅に同期させて、音を左右の耳から交互に提示し、点滅刺激が左右に動いているように見えるときに、動きの処理の中枢であるhMT野が活動することが明らかになった。事象関連電位を用いた視聴覚統合の研究は、仮現運動刺激と学習性の音―視覚刺激の対連合刺激を用いて、学習性の音によって誘発される運動刺激と仮現運動刺激との間にミスマッチ負電位が検出できるか否かを検討した。音による視覚刺激の動きに順応させる以前だと、仮現運動刺激と学習性の音―視覚刺激の対連合刺激を使った課題で、明瞭な視覚性ミスマッチ負電位が観察された。しかし、対連合に順応した後には負電位が消失した。
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