研究課題
研究計画に従って、当該年度では以下の研究成果を得た。①Ge系混晶半導体デバイス作製技術の基礎となるMOS構造形成技術の研究開発において原子層AlOx界面層と真空一貫プロセスを基軸としたゲートスタック形成技術を確立し、界面特性に優れた極薄EOT(0.56nm)Ge-MOS構造を実現した。さらに、その研究成果をApplied Physics Letters誌に発表した。②従来のpn接合をベースとしたMOSFETに対して性能面で有利なGeメタルS/Dトランジスタを完成させ、超高性能Ge-CMOSデバイス実現への要素技術を構築し、その研究成果をApplied Physics Letters誌に発表した。③横方向液相成長法により引張り歪印加n型GeSn半導体微細構造の作製に成功し、バンド構造変調に伴う直接遷移発光を確認した。さらに、その成果をApplied Physics Letters誌に発表した。④当該技術を透明フレキシブル基板に応用し、局所的な温度勾配を利用した石英基板上引張り歪GeSn層の作製に成功した。また、その発光特性ならびに電気特性評価を実施した。
1: 当初の計画以上に進展している
Ge系混晶半導体をベースとした光電子ハイブリッドデバイス実現に向けて、電子デバイス製造技術におけるキーテクノロジーを確立すると共に、局所溶融成長を用いた引張り歪印加GeSn半導体の作製においても大きな成果が得られた。さらに、これらの研究成果をトップジャーナル(APL・JAP)を通じてタイムリーに発信できた。
局所溶融成長法による引張り歪印加GeSn製造技術を透明フレキシブル基板に本格的に拡張し、研究期間後期では高移動度電子デバイスの作製と、その優位性実証を進めると共に、発光デバイス応用ではキャリア注入による直接遷移発光デバイスの試作へと発展させる。
すべて 2015 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Applied Physics Letters
巻: 106 ページ: 233503
10.1063/1.4922447
巻: 107 ページ: 221109
10.1063/1.4936992
Journal of Applied Physics
巻: 118 ページ: 23704
10.1063/1.4937573
巻: 107 ページ: 252104
10.1063/1.4938397
http://www-asf.mls.eng.osaka-u.ac.jp/