中間赤外線は星周空間にある円盤やシェル構造を知る上で最も重要な波長の一つである。近年、衛星望遠鏡によってこれら波長でも放射が時間的に変動する例が見つかってきた。これらは星周環境を知る上で重要であるが、以後観測は進んでいない。これは地上からの観測では大気変動が大きく、高精度のモニタリングができなかったためである。 この状況を打開するため我々は中間赤外線用2視野同時観測システムを開発した。このシステムは望遠鏡の2つの視野を合成するものであり、天体と参照星を同時観測することでモニタ制度を格段に向上できるものである。本システムは既知の中間赤外線天体の99%(9μm),60%(18μm)で利用できる。
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