爆発的重元素合成(r過程)において重要な役割を果たす原子核の崩壊を調べるために、欧州の大型γ線検出器と高検出効率β線測定装置を導入した。研究期間中に234種もの半減期測定に成功した。122種の新半減期データを超新星爆発におけるr過程計算に導入した結果、r過程の第1から第2ピークの分布を決定する上で非常に重要な役割を果たすことを明らかにした。さらに希土類元素領域における元素組成比の不確定性を大幅に減らすことに成功した。78Niの半減期、128Pdの励起レベルの系統的な研究を行い、中性子魔法数N=50, 82がまだ健在であることを示唆する結果を得た。
|