研究成果の概要(和文):本研究では,単一量子ナノ構造での光注入局在スピンのリザーバである核スピン集団の分極率や分極方向等を制御する核スピンエンジニアリングを確立し,局在スピン操作に積極的に利用することを目的としている.特に以下に示すこれまでに報告例のない新たな成果を得た. 発光スペクトルの直交偏光成分の同時検出系を構築し,InAlAs自己集合量子ドットにおいて,零磁場下で0.8 Tもの核磁場が形成されることを見出し,電子スピンが作る有効磁場とそれにより形成される核磁場との関係を明らかにした.また歪による核四極子磁場が結晶成長方向から傾いている場合,核スピン緩和の機構になることを実証した.
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