研究課題
・ロシアのZhigansk観測点において、誘導磁力計による定常観測を平成28年9月14日より開始し、良好なデータが取得できていることを確認した。ロシアのZhigansk観測点を管轄するヤクーツクのIKFIA研究所に、平成28年9月末にVLFアンテナ、高感度全天カメラを送付した(平成27年度の本計画の繰り越し分による実施)。また、関連機器による定常観測が行われている既存の観測点であるアサバスカ、トロムソ、マガダン、パラツンカ、レゾリュート、国内の母子里、陸別、信楽、鹿児島、佐多などの自動観測を維持・継続した。・アサバスカ、マガダン、パラツンカの誘導磁力計による5年間の同時観測データを統計的に解析して、Pc1帯地磁気脈動の振幅変調の観測点ごとに違いの季節・太陽活動度・地方時・地磁気活動度などへの依存性を明らかにした。この結果から、この波動の振幅変調が磁気圏ではなく電離圏の伝搬中にうなりによって発生していることを示唆した。また、アサバスカで1年間に観測されたVLF/ELF帯波動の統計解析を行い、この波動の季節・地方時・地磁気活動度などへの依存性を明らかにした。これらの波動は、人工衛星に悪影響を及ぼす放射線帯粒子の加速や消失を引き起こしていることがわかっており、今回の結果は、この加速・消失過程の時間・空間変化に示唆を与えるものである。・なお、本計画は、研究代表者が平成28年度から別の特別推進研究の代表者になったために、平成28年度途中で廃止になった。本計画で予定されていたカナダ中部のアサバスカ、カナダの東海岸、及び、ロシアのZhigansk観測点における光学・電磁場計測は、この特別推進研究によって引き続きおこなわれることになった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (3件)
J. Geophys. Res.
巻: 121 ページ: -
10.1002/2015JA022129
10.1002/2015JA022123
10.1002/2015JA022264
Geophys. Res. Lett.
巻: 43 ページ: -
10.1002/2016GL070008
http://stdb2.isee.nagoya-u.ac.jp/omti/index.html
http://stdb2.isee.nagoya-u.ac.jp/magne/index.html
http://stdb2.isee.nagoya-u.ac.jp/vlf/index.html