本研究の目的は,原始太陽におけるスーパーフレアのような高エネルギー現象の規模やエネルギーレベルを推定し,活発な原始太陽活動に関する新しいパラダイム構築をすることである.本研究では,太陽風Heの微小領域分布を定量分析する分析法を確立した.次に,この分析法をNASAの太陽風回収ミッションであるGenesisミッションに適用し,太陽風と物質との間の相互作用の物理を解明した.また,JAXAはやぶさミッションにより回収された小惑星イトカワ微粒子に太陽風Heが3次元的に不均一分布している様子を定量的に決定した.以上の成果を用い,隕石中の太陽風Heの検出を試みたが,有意な信号をまだ検出できていない.
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