研究課題
本研究は、代表者が構想する「酸化物配位化学」へと将来発展させるための基盤を構築することを目指し、低温トポケミカル還元反応や高圧合成法を用いて超還元型酸化物や混合アニオン化合物の合成を試み、またその特異な配位構造に由来する磁性・光物性などを開拓するものである。H27年度には、以下の三つの成果が得られた。(1)酸素イオン伝導体として知られるBi4V2O11がを還元し酸素欠損を導入していくとBi4V2O10.6以下ではBiも一緒に欠損しBi3.6V2O10まで還元される。この物質の構造などについて報告した論文をInorg.Chem.誌に報告した。(2)ユウロピウムチタン酸水素化物EuTi(O,H)3をアンモニア中で処理すると窒化されEuTiO2Nとなることが分かった。この反応はヒドリドが窒素に置き換わる際にできる少量の欠損を介して促進されると考えられる。この興味深い反応を報告した論文はJ.Am.Chem.Soc.誌に出版された。(3)薄膜でチタン酸水素化物ATiO3-xHx (A = Ba, Sr)を合成しその電気的性質を測定した。論文はCHem.Matter.誌に報告した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (15件)
J. Phys. Soc. Jpn.
巻: 85巻 ページ: 034005/1~6
85, 034005/1-6 (2016).
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巻: 138巻 ページ: 3211~3217
138, 3211-3217 (2016).
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54, 10925-10933 (2015)
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巻: 27巻 ページ: 6354~6359
27, 6354-6359 (2015)