研究課題
基盤研究(A)
単一細胞中の超微量元素の分析が可能になると,iPS細胞の高効率な分化誘導や代謝機構の解明などにつながると期待されている。本研究では,一つの細胞を内包した微小液滴をプラズマ発光/質量分析装置に導入できる,ドロプレット試料導入システムを開発した。開発した装置を用いてヒト骨肉腫由来のU2OS細胞と子宮頸がん由来のHeLa細胞との単一細胞分析を行った。それぞれに含まれるMgとCaを測定した結果,U2OS細胞では相関係数は0.91であったが,HeLa細胞では0.64であり,HeLa細胞の方が濃度の相関が有意に低いことを示し,細胞に微量元素の含有濃度のばらつきがある事を始めて実験的に明らかにした。
プラズマ分析化学