研究課題
1. 一重N-混乱及び、二重N-混乱ヘキサフィリン、ヘキサコロール配位子の効率的合成法の検討:Pd (II)金属が誘起する混乱転位反応の反応機構を中間体単離と理論計算から解明した。また、金属イオンを用いる鋳型合成により環状反応収率を向上させることに成功した。2. 一重N-混乱及び、二重N-混乱ヘキサフィリン、ヘキサコロール二核金属錯体の合成検討:Pd、Cu、Co、Ni、Pd、Pt二核錯体の合成、および、幾つかの錯体については単結晶X-線構造解析に成功した。3. 一重N-混乱及び、二重N-混乱ヘキサフィリン、ヘキサコロール二核金属錯体の物性検討:各種スベクトル測定(吸収、発光、CV、電解吸収、NMR、ESR、磁化率)を行った。特に、ヘキサコロールPd二核錯体において、配位子からの1電子供与により、単離可能な安定パイラジカルが生成することを明らかにした。また、Pd錯体においては1500ナノメートルを超す近赤外領域に発光を示すことを明らかにした。4.混乱型鎖状オリゴピロールの環化反応から、特異な性質を有する新規拡張ポルフィリノイドが生成することを実証した。特に、ネオ混乱ヘキサフィリンにおいては、分子内閉環、開環反応が進行し、ペンタフィリンへの縮環反応が起こることが明らかとなった。5.環化反応の前駆体である鎖状オクタピロール分子自身が、2個の金属イオンを配位して、ヘリカル構造を形成することを明らかにし、パイ共役系でつながった配位子中の金属スピン間に大きな反強磁性相互作用があること示した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 7件、 査読あり 12件、 謝辞記載あり 9件) 学会発表 (26件) (うち国際学会 8件、 招待講演 5件)
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