研究課題
申請計画全般にわたり進めてきた1.バイオ分子認識分子素子としてのリポソームの物理的分子状態制御 、2.アミロイドーシスセンサ応用への挑戦、3.アレイセンサ信号情報処理用電子システム構成・作製のうち特に2、3の後半実体をまとめた。最終的に主要な観点で本科研研究が目指したリポソームバイオ集積センサの診断チップ化基礎技術の構築を進展できた。2.では、1)生体膜模擬リポソーム分子種の検討・選択、として、脂質6種、それら各脂質種へコレステロール添加した混合物(より生体膜を模擬)、を各アミロイドーシスセンサに適用した。重要マーカー分子Aβでは近年モノマーよりオリゴマーが毒性発現原因物質と認識されているがDMPC/コレステロールではモノマー検出が抑制されオリゴマー検出が強くなる結果を得た。またヒト血清中多数タンパク質が脂質膜と経時的相互作用をほとんど示さない中、Aβのリポソーム脂質膜上動態(線維伸長)を同DMPC/コレステロールで検出できた。カンチレバーセンサでAβ(1-40)1 nM(AD患者血中濃度と同等以下)の高感度検出を達成した。2.の2) リポソーム分子表面でのAβ線維伸長可視技術、3) 同測定システムでは、線維伸張ラフト形状の散乱スペクトル光学的検出技術として、イメージャシステムでターゲット標準粒子懸濁液(500-1000nm)で散乱検出できた。3.では、統計的識別フェーズ用モジュールで多次元出力ライブラリの収集・管理、主成分・独立成分各分析、サポートベクタマシンの各識別器等を機能設計・実装した。3x3アレイ出力パターンはライブラリ構築できた。前二者分析機能は同ライブラリを用い検証した(蛍光アレイ結果で有意な識別結果獲得)。蛍光イメージング、信号処理、統計的識別、の全過程を本システム内で完結できた。信号処理以降のモジュールは線維伸長ラフト形状検出の光学系にも利用できる。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 11件) 備考 (1件)
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