| 研究課題/領域番号 |
25249142
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| 研究機関 | 広島大学 |
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研究代表者 |
松村 幸彦 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80251370)
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| 研究分担者 |
神名 麻智 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10619365)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | セルロース / 水熱前処理 / 加水分解 / 溶解度 |
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| 研究実績の概要 |
リグノセルロース系バイオマスの有効利用にあたって、セルロースの糖化は第一のステップとして重要な位置づけにある。有害な化学物質を使うことのない水熱前処理と酵素糖化の組み合わせが検討されているが、過分解の進行、得られる糖濃度の低下などの問題があり、十分に実用化につながる結果は得られていない。そこで本研究では、セルロースを加圧熱水中に一度溶解し、これを室温に戻して過飽和のセルロースを得てから酵素加水分解を行うプロセスを開発することを目的とする。さらに、得られた糖を効率良くエタノール発酵するために同時糖化発酵を行う。2014年度には、セルロースの加圧熱水への溶解特性について、充填層反応器を用いた検討を昨年度に続いて行い、さらに検討を推し進めた。セルロース粒子を充填した反応器に高温高圧水を通すセミバッチ式の運転を行い、条件を変えて溶解特性を確認するとともに、液相に溶解して得られた生成物の組成を確認した。その結果得られた溶解特性を充填層の物質移動を表すランツの式を用いて整理し、フィッティングパラメータの形で物質移動係数を飽和溶解度を決定した。また、溶解したセルロースの酵素加水分解特性を確認するために特にモデル化合物としてセロビオースを用い、βグルコシダーゼによる加水分解をモデル化して式で表すことを昨年に引き続き試みた。エタノール生成についても検討を行っており、同時糖化発酵の基本的な反応特性ならびにその温度依存性を確認した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
溶解、糖化、発酵の３つの観点で研究を進めているが、セルロースの溶解を実際に行うことに成功しており、充填層についても、溶解特性をモデルで表すことにも成功した。生成物の同定手法も確立している。糖化についても、溶解したセルロースのモデルとしてセロビオースを用いて酵素加水分解を行い、式でその挙動を表すこともできている。同時糖化発酵も行って、温度の依存性も含めた実証的な運転も実施している
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| 今後の研究の推進方策 |
研究計画書に従って、セルロースの熱分解を確認すると共に、酵素糖化阻害、エタノール発酵阻害・温度の影響の検討を進める。
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