• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

モルフォゲンの分布とシグナル受容におけるヘパラン硫酸ナノ構造の役割

研究課題

研究課題/領域番号 25251026
研究機関中央大学

研究代表者

平良 眞規  中央大学, 理工学部, 共同研究員 (60150083)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワードヘパラン硫酸 / アフリカツメガエル / ペプチド増殖因子 / モルフォゲン / Wnt / BMP / Nodal
研究実績の概要

1)分泌性リガンド結合蛋白質のヘパラン(Hn)結合領域の同定とその生物的役割。
Wnt結合蛋白質FrzbとBMP・Wnt・Nodal結合蛋白質Cerberus (Cer) がHnクラスターと共局在する。そこでどのアミノ酸配列がHnとの共局在に必要なのか、その配列に変異を入れた場合、機能的にどのような変化が生じるかを解析した。結果、Frzbでは一箇所に近接して存在する12個のアルギニン・リジン残基を、Cerでは2箇所に分かれた9個のアルギニン・リジン残基を、アラニン残基に置換するとHnとの共局在性が大きく減少した。従ってこれらがHn結合配列であると考えられる。そこでアラニン変異体Cer-9Aをアフリカツメガエル胚に発現させた結果、野生型と比べてCer-9AはBMP4のシグナル範囲を拡大するが、シグナルの自体は弱まることを見出した。従ってCerによるBMP4のシグナル強度と分布の制御は、CerとHnとの相互作用の強さで決まることが示唆された。Frzb-12Aについては現在検討中である。
2)脊椎動物の左右非対称性に関わるNodal1の分布と活性の制御に関する解析。
Nodal1ホモダイマーあるいはNodal1-Derriereヘテロダイマーのプロドメインの切断が成熟ドメインの分布にどのように影響を与えるかを調べるため、Nodalのプロセッシング酵素として知られるPcsk6につてい解析した。まずPcsk6の細胞間隙での分布を調べた結果、ドット状に分布し、Hnとの共局在が予想された。次にNodal1-DerriereとPcsk6を別細胞に発現させたところ予想外にもPcsk6発現細胞周辺の細胞間隙にNodal1-Derriereがドット状の分布をすることが見出された。つまりPcsk6はアダプター蛋白質としてNodal1-DerriereをHnに繋ぎ留める役割が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

平成29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Roles of two types of heparan sulfate clusters in Wnt distribution and signaling in Xenopus.2017

    • 著者名/発表者名
      Mii, Y., Yamamoto, T., Takada, R., Mizumoto, S., Matsuyama, M., Yamada, S., Takada, S., Taira, M.
    • 雑誌名

      Nat. Commun.

      巻: 8 ページ: 1973

    • DOI

      10.1038/s41467-017-02076-0

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 細胞表面の「ヘパラン硫酸クラスター」の発見と分泌性蛋白質との相互作用の新展開2018

    • 著者名/発表者名
      平良眞規
    • 学会等名
      第70回日本細胞生物学会・日本発生生物学会第51回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] The mechanism of Nodal1’s signaling range regulation by Derriere, a Xenopus orthologue of mouse GDF12017

    • 著者名/発表者名
      池田貴史、山元孝佳、平良眞規
    • 学会等名
      日本発生生物学会第50回大会
  • [学会発表] Modulation of BMP4 distribution and signaling with heparosan, heparan sulfate, and cerberus2017

    • 著者名/発表者名
      山元孝佳、平良眞規
    • 学会等名
      日本発生生物学会第50回大会
  • [図書] 「発生生物学―基礎から応用への展開」(塩尻ら共編著)、「2.遺伝子の発生制御―細胞分化と遺伝子の差次的発現」2019

    • 著者名/発表者名
      平良眞規
    • 総ページ数
      11
    • 出版者
      培風館
    • ISBN
      978-4-563-07823-2 C3045

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi