アブラナ科およびナス科植物の自家不和合性の分子機構解明を目的とした。アブラナ科は、花粉SP11リガンドと雌ずいSRKリセプターとの「自己」特異的な結合を介して自己を認識している。今回SRK下流で、雌ずい細胞内にグルタミン酸受容体を介したCa2+の流入が起き、これにより自己花粉の発芽が阻害されていることを明らかにした。ナス科では、雌ずいの細胞毒(S-RNase)と花粉F-box蛋白質(SLFs)との「自己」特異的な非相互作用により自己花粉を排除している。今回ペチュニアで18種類のSLFsがSCF複合体を形成し、協調的に全ての非自己S-RNaseを無毒化していることを明らかにした。
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