ヒトインプリンティング疾患発症を招く(エピ)遺伝学的機序の解明を目的として研究を行った。その結果、シルバーラッセル症候群では、発症機序の同定と遺伝子型-表現型解析、第11染色体短腕遠位部重複の同定、第11染色体母性ダイソミーモザイクの同定が、テンプル症候群では、第14染色体インプリンティング領域のエピ変異の同定、発症機序と臨床像の解明が、鏡・緒方症候群では、詳細な臨床像の決定、臨床診断基準と遺伝子診断法の確定がなされた。さらに、鏡・緒方症候群患者とテンプル症候群患者におけるメチル化解析から、全ての患者のエピ変異領域がほぼ等しいことを見出すと共に、鏡・緒方症候群患者からiPS細胞を作成した。
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