サルモネラ感染分子機構解明を目的として、我々が開発したin silicoインタラクトーム解析で見出したエフェクターのうち、宿主の自然免疫応答を撹乱する2つについて、病原戦略上の機能を解明した。STM2614の標的分子としてLSm8を同定した。STM2614は、Caspase-8の活性化制御を介して感染宿主細胞の運命を決定することを明らかにした。STM1239の標的分子としてHO-1(heme oxygenase-1)を同定した。STM1239はサルモネラ感染初期に、HO-1の小胞体結合部位に作用することで、HO-1の核への移行を阻害し、アポトーシスを誘導し、感染拡大に寄与すると考えられた。
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