研究課題
ポリグルタミン病モデルマウスの線条体中型有棘神経細胞の遺伝子発現解析によって長鎖nc(非コード)RNA、その中でもlincRNA の発現異常を見いだした。本研究においては遺伝子発現に関与する可能性が指摘されながらも中枢神経系における機能は全く未知のlincRNA についてポリグルタミン病との関連を中心に解析し、新たな研究領域を展開する。期間内にa)lincRNA は発現量が少ないものが多いので、これに対応するアッセイシステムを確立、b)ポリグルタミン病においてより上流で働いているlincRNA を同定、c)変動が確認されたlincRNA の発現変化を発生老化過程で検討、d)これらの過程で重要と判断されたlincRNA についてその機能解析、e)ポリグルタミン病マウスにおいてその病態へのlincRNA の関与の解明などを行う、ことなどを目指した。変動するlincRNA 発現減少127、発現増加120 からの解析対象の絞り込み:異なるグループのマウスにおいてqRT-PCR によって確認されるもの、変動幅の大きいもの、について検討を行って絞り込みを行っている。
3: やや遅れている
実験室の移動に伴い、実験環境、条件の変化があり、実験再開に時間がかかった。特にマウスを用いる実験において、移動の期間に一度維持しているマウスを減らして、再開する必要があったため、今年度の進展は遅れた。
現在マウスの実験の再開が可能となったので、早急に後れを取り戻すべく、実験をしている。今年度は1)ポリグルタミン病においてより上流で働いているlincRNAの同定、2)変動か確認されたlincRNAの発生老化過程での検討、3)重要と判断されるlincRNAの機能解析を集中的に行う。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Nat. Commun.
巻: 5 ページ: 3354
10.1038/ncomms4354
Biochim. Biophys. Acta
巻: 1832 ページ: 1271-1278
10.1016/j.bbadis.2013.04.011