ヒトを初めとする多臓器生物では、臓器間の代謝情報のやり取りが欠かせない。本研究では、栄養素摂取変動などの実際の外部環境の変化で、どのような臓器間ネットワークがどのように働いているのかを検討し、恒常性維持にむけての外部環境に応答する個体レベルでの対応システムおよび病態発症との関連について検討した。 その結果、アミノ酸過剰状態となると、臓器間神経ネットワークを介して、高中性脂肪血症をきたすこと、さらに、脂肪肝状況では胆石ができやすいが、その機序は肝での低酸素応答を介すること、さらに、脂肪酸によるインスリン分泌亢進機序を解明した。種々の臓器連関が明らかとなり、肥満関連病態の発症機序が解明された。
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