研究課題
1)最終年度の本年度では全施設で計737名(歯周炎252名、糖尿病154名、関節リウマチ200名、健常131名)を登録し、17遺伝子多型を解析した。その結果、2つの多型(KCNQ1 rs2237892、PADI4_104 rs174803)と関節リウマチ・歯周炎併発との有意な関連を明らかにし、KCNQ1とPADI4が日本人の関節リウマチと歯周炎の共通リスク遺伝子となる可能性が示唆された(全施設)。2)歯周炎併発関節リウマチ群では非併発群と比べ、抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)に対する血清抗体価が高い傾向にあることを認めた。以上から、CCP関連遺伝子のPADI4が関節リウマチと歯周炎の併発に関与していること示唆され、1)の全施設遺伝子解析結果と一致した(新潟大学)。3)RAGE・IL-6遺伝子ノックダウンによりヒト歯肉線維芽細胞の最終糖化産物誘導性IL-6・ICAM-1発現増加は有意に抑制し、IL-6添加によりヒト歯肉線維芽細胞のICAM-1発現は増加した。以上から、最終糖化産物はRAGE・IL-6を介してICAM-1発現を制御することが示唆された(徳島大学)。4)カテプシン-B、-Lは炎症巣想定の酸性条件で活性が亢進し、膜タンパクcaveolin-1抑制によりIL-6誘導性カテプシン細胞外分泌が抑制された。以上から、炎症時に細胞外に分泌されるカテプシンは細胞外基質分解に寄与し、カテプシン細胞外分泌機序の一端にCav-1の関与が示唆された(岡山大学)。5)IL-35添加によりTh17細胞に関連するRORA、RORC、IL-17mRNAが抑制され、IL-17タンパク産生も同様に抑制が認された。以上から、IL-35はTh17細胞由来IL-17産生抑制作用により歯周炎に見られる過剰な炎症反応を抑制する可能性が示唆された(愛知学院大学、松本歯科大学)。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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