研究分担者 |
菅田 勝也 藍野大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20143422) [辞退]
辻村 真由子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (30514252)
北池 正 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (40254560)
池崎 澄江 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (60445202)
望月 由紀 千葉大学, 大学院看護学研究科, 特任准教授 (70400819)
山下 純 千葉大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (40726543)
野崎 章子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 講師 (90361419)
赤沼 智子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 講師 (10344970) [辞退]
鈴木 友子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 特任助教 (10727720)
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研究実績の概要 |
本研究は、我が国の病院の国際化と、看護職のカルチュラル・コンピテンスの測定から、看護職が外国人患者の対応で困っていることの実態に基づいて、課題解決にむけた臨床応用を目指して実施された。国際比較として、アジア圏と米国との比較を行った。 日本国内の病院調査(看護部長対象581件、回収195件33.6%)の分析を進めたところ、外国人患者の受入れに対する施設の態度は積極的ではなく、専門部署は85.1%が無かった。外国人患者の看護で困ったことには、複数回答で食事(30.8%)、宗教上の配慮(30.3%),退院指導(24.1%)、受診・入院手続き(21.5%)等であった。次に、195病院の中から、看護職のカルチュラル・コンピテンス調査に参加する病院を募ったところ19病院からの参加を得た。調査票は、Caffrey Cultural Competence Health Services 28項目の日本語版を作成した。9,140名に配布し、7,494名(91.3%女性、平均年齢32.6歳)の有効回答を得た。統計的に信頼性と妥当性が検証された。CCCHSは5段階のリッカートスケールで、加算により得点が高い方が、カルチュラル・コンピテンスが高いとアセスメントされる。本研究参加者の28項目の平均は、1.85(SD0.52)であり、米国の先行研究と比較して低いことが示された。外国人患者を受け持ったことのある者は5,430名(72.5%)であり、困ったことの自由記載件数は、4,738件(63.2%)みられた。テキストマイニング分析により、74カテゴリーが生成され、看護職の能力開発の必要な領域として4領域があげられた。本スケールを活用して、臨床応用に資するアプリの開発に着手したので、社会実装に向けた研究を継続し、我が国の看護職のカルチュラル・コンピテンスが組織の核となることを目指す基盤的研究成果を得た。
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