研究課題/領域番号 |
25257005
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
湖中 真哉 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (30275101)
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研究分担者 |
波佐間 逸博 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (20547997)
松浦 直毅 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教 (60527894)
内藤 直樹 徳島大学, 大学院総合科学研究部, 准教授 (70467421)
島田 剛 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (90745572)
太田 至 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 教授 (60191938)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 / 牧畜社会 / 人道的支援 / 地域研究 / ローカライズ / ケニア / ウガンダ / 接合 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、平成27年度に開催した国際ワークショップ"Reconsidering the Basic Human Needs for the East African Pastoralists: Towards the Localization of Humanitarian Aids "の成果を踏まえつつ、国内学会報告と英文での研究成果出版を進めた。また、エビデンスに基づいた人道支援のモデル化を進め、政策提言書の起草に向けて準備を行った。 まず、日本アフリカ学会第53回学術大会のフォーラム「東アフリカ牧畜社会における人道支援枠組みのローカライズ」が採択されたため、研究組織を代表して、湖中、孫、波佐間、村尾、米川が6月5日に口頭発表を実施し、本研究の成果公開を実施した。第4回研究集会は、この学会時期にあわせて神奈川県藤沢市で開催した。 つぎに、英文での研究成果出版に向けて、これまでの本研究の研究成果原稿を取りまとめ、平成29年3月にAfrican Studies Monographs, Supplementary Issue No. 53 "Localization of Humanitarian Assistance Frameworks for East African Pastoralists" (Edited by Shinya KONAKA & Xiaogang SUN)を刊行することができた。同論集には、本科研の研究組織を代表して9人の日本人研究者、3人の海外研究者・実務家による論考を収録した。同論集では、接合領域接近法の立場から、本科研が到達したヴィジョンである「内的シェルターモデル」を提示した。 補充調査を中心とする臨地調査は、湖中、波佐間、望月が平成28年8月、孫が平成29年3月に実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は、研究成果の公開年度と位置づけられており、研究計画調書に計画として記載した通り、研究組織による国内学会での集合的な報告と、英文学術誌上での研究成果公開を予定通り、実施することができたため、順調な進展と言える。 本科研のこれまでの研究成果の集大成として刊行したAfrican Studies Monographs, Supplementary Issue No. 53 "Localization of Humanitarian Assistance Frameworks for East African Pastoralists" (Edited by Shinya KONAKA & Xiaogang SUN)は、オープンアクセスで京都大学リポジトリにPDFファイルとして無料で公開されるため、研究者のみならず人道支援や開発援助の実務家も研究成果にアクセスできる。また、同論集の印刷版は、世界各地のアフリカ研究にかかわる研究機関・図書館に寄贈され、科研の調査成果の公開としては、当初の目的を達成することができたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
予定通り、平成28年度中に英文論集刊行による研究成果の公開を実施することができたため、計画の最終年度に当たる平成29年度は、その英文論集の日本語版を編集・出版することを計画している。日本語による出版については、研究計画調書作成の段階では、計画になかったが、本科研の計画が順調に進展しているため、国内の研究者、実務家、そして、これから研究や実務にたずさわることを志望している若手研究者や大学院生など将来の世代に向けて、日本語による成果出版も必要ではないかと考えるに至った。そのため、今後は、日本語論集の出版による研究成果の公開に向けて、計画を拡大する予定である。
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