研究課題/領域番号 |
25257006
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
縄田 浩志 秋田大学, その他部局等, 教授 (30397848)
|
研究分担者 |
坂田 隆 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (00215633)
石山 俊 総合地球環境学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (10508865)
依田 清胤 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (30254832)
安田 裕 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 准教授 (60136538)
星野 仏方 酪農学園大学, 農学生命科学部, 教授 (80438366)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 西アジア / アフリカ / 外来移入種 / 砂漠化対処 / 地域住民 |
研究概要 |
市販本として、星野仏方・縄田浩志編 『外来植物メスキート』(臨川書店)を2013年12月 に出版し、「砂漠化対処の「負の遺産」にどう立ち向かうのか」「反すう動物の栄養戦略とメスキート」「ヒトコブラクダの季節的な放牧パターンとヒルギダマシ、塩生植物、メスキートの採食」「メスキートの分布拡散」「メスキートの地下吸水」「メスキートの成長特性と生理生態」「メスキートの利用―木炭を中心として」「メスキートの統合的管理法を求めて」といった内容を、研究代表者・研究分担者の6名全員が執筆した。 また、総合地球環境学研究所編『地球環境学マニュアルI―共同研究のすすめ』(朝倉書店、2014年1月)では、研究代表者・縄田浩志が「砂漠化対処の「負の遺産」を乗り越える―共同研究による研究資源の分けあいに基づいて」と題して、異分野の研究者の連携によって共同研究を推進することにより、砂漠化対処の新しい地平をどう切り拓いていっているのかについて概説した。 論文としては英文3報、和文2報を発表した。学会発表は、海外で2件、国内で6件行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の平成25年度は、スーダン側研究協力者との協働研究体制の構築にまず力を注ぎ、現地に必要な観測機材の設置を行った。現地調査にあっては、植物生理生態・水文環境に決定的な影響を及ぼす雨期を念頭に置き、雨期前・雨期後に分けてリモートセンシング班、植物生理生態班、水文 ・土壌班、家畜生理生態班の4班がともに調査を実施した。 一般社会に対する研究成果の発信としては、2013年11月23日~2014年2月9日に国立科学博物館において開催した企画展「砂漠を生き抜く―人間・動物・植物の知恵」において、本課題の研究成果を展示した。開催に合わせて講演会「アラブ社会のなりわい生態系―植物篇」(2014年01月12日、国立科学博物館)を開催し、研究代表者・研究分担者の6名全員が「メスキートの成長特性と生理生態」「メスキートの地下水吸水」「世界の家畜生産からみたヒトコブラクダ」「水場を中心に描く家畜と野生動物のホームレンジ」「変容するサハラ・オアシスのなりわいと生活」「現地住民は干ばつにどうやって対処してきたか?」と題した講演を行った。また展示会場にて「ギャラリートーク 植林―砂漠化対処の課題と問題点」を行い、わかりやすく直に一般市民に研究成果の解説を行った。
|
今後の研究の推進方策 |
現地調査としては引き続き、水文 ・土壌班による観測井戸の設置を行うとともに、リモートセンシング班、植物生理生態班、水文 ・土壌班、社会環境班の4班がともに現地調査を行い、相互に調査結果を共有していく。植物生理生態班と農村開発班は、昨年度の現地調査によって収集したデータ解析に主に取り組んでいく。 成果出版としては、和文成果本『篤農家と地域社会』、英文成果本『Cultural Dimensions of Water Management』の出版を研究代表者と研究分担者で協力して推進していく。
|