研究課題
エチオピアの青ナイル川上流域における土壌侵食について以下の研究成果を得た。中間地に位置するAba Gerima、高地に位置するGuderおよび低地に位置するDibatieの3つの小流域に設置された42の実験プロット(長さ30m×幅6m)を使用して、さまざまな持続可能な土地管理(SLM)策が耕地・放牧地・劣化林地の3つの土地利用タイプにおいて季節的表面水流出および土壌流亡にどのような影響を及ぼすかを実証的に明らかにした。SLMとしてはコントロール(対照区)とソイルバンド、ファニャジュ、エレファントグラスを植栽したソイルバンド、エクスクロージャ(禁牧)、エクスクロージャ+トレンチを比較した。雨季における表面流去(ランオフ)は2015年には52~810mm、2016年には37~898mmであった。耕地では、十分に育ったエレファントグラスによりソイルバンドが安定化した。放牧地や劣化林地では植生被覆が大幅に改善された。実験の結果、実験2年目(2016年)には土壌流亡と表面水流出の大幅な減少が観察された。耕地では植生で被覆されたソイルバンド、放牧地ではトレンチを設置された禁牧地が水流出と土壌流亡の両方を減らす最も効果的なSLM手法であった。当初はトレンチによる効果が相対的に大きかったが、2年目には植生が大きく成長したため、その効果によりコントロール区(C)に比べて、エレファントグラス植栽区(E)およびエクスクロージャ+トレンチ区(E+T)で土壌流出の大幅な減少が観測された。
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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