研究課題
バングラデシュでは、都市部貧困層地域住民を対象として、生活習慣病 (noncommunicable disease: NCD)危険因子有病率に関する疫学調査を前年度に実施して、調査結果を横断解析して英文論文を作成し、今年度に学術雑誌に発表した。この疫学調査では空腹時血糖を測定できなかったため、HbA1c値に基づき糖尿病有病率を判定したところ、男性15%、女性22%であった。これは、空腹時血糖値に基づいた過去の報告やWHO推定値よりかなり高く、また過去の報告と異なり女性のほうが男性より高かった。そのため、HbA1c測定による糖尿病有病率判定の有効性を検証する必要が生じ、耐糖能検査 (Oral glucose tolerance test: OGTT) を実施することとした。前年度の疫学調査対象者を、HbA1c値正常域、境界域、糖尿病域の3層に分け、各層から男女各50名、計300名を目標に層化無作為抽出した。糖尿病治療を受けている者は除外した。最終的に311名を対象として、喫煙状況などの簡単な質問の後、OGTTを実施し、グルコース・インスリン・中性脂肪・総コレステロール・HDLコレステロール・HbA1c・CBC・血清鉄・フェリティンを測定した。データを匿名化して入力し、統計学的に解析した。また、地域住民の住居を訪問して、食事・調理の状況を観察し、食塩や油の使用状況について調査した。疫学調査に先立って実施した質的調査については、質的解析を終えて英文論文を作成し、学術雑誌に投稿した。パラオについては、バングラデシュ人労働者を対象とした疫学調査・質的調査の結果を、混合研究法により解析した。また、フィリピン人労働者に関する質的調査の結果の、質的分析を行った。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
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